新型コロナウイルスの影響で開催中止となった音楽フェス「VIVA LA ROCK 2020」の形を変えた「ビバラ!オンライン2020」がGAYO!で開催され話題に。GYAO!は2018年より「VIVA LA ROCK」の主催者として運営に携わっており、その経験も生かしてオンラインフェスを成功させた。

津田氏は「視聴者からのコメントが僕らにとってエネルギーになり、『やってくれてありがとう』、『GYAO! ありがとう』というコメントが非常にうれしかったです。コロナ禍でフェスに行きたくても行けない。スクリーンを通してライブの映像を生で届けられたというのは成功要因だったと思います」と振り返った。

そして、「リアルなフェスには勝てないところはある。野外に行ってこそのフェスだと思いますが、逆にオンラインでしか味わえない魅力も。視聴者のコミュニケーションがリアルタイムに見られるので、そういった部分をうまく表現していきたいと思っています」と、オンラインならではの魅力を語る。

「ビバラ!オンライン2020」に出演したアーティストからもうれしい反応があったという。津田氏は「アーティストさんも無観客フェスってどうなんだろうという不安があったと思いますが、いざ終わるとすごく満足した表情で帰られ、『出てよかった』、『やってよかったよ』と言ってくれた方もいたので、うれしかったですね」と笑顔を見せる。ライブが開催できずウズウズしているアーティストにとっては、オンラインであってもライブができる喜びは大きいに違いない。

配信ライブを実施して感じた課題を尋ねると、「視聴者から寄せられるコメントをいかにアーティストに伝えていくか。アーティストの方々は無観客だと不安を感じると思うので、どのようにファンの熱量を伝えていくかというのが今後の課題です」と回答。「アーティストによって考えもバラバラで、ZOOMで視聴者の顔を出すという提案もしましたが、逆にやりづらいという方もいて。アーティストさんの要望を聞きながら一緒にベストな形を探っていきたいと思います」とアーティストによって違った施策が求められそうだ。

また、「ネット配信ならではの魅力をさらに生かしていきたい」と津田氏。「例えばバーチャル背景とか。実際やっている箱は小さくても、グリーンバックに広大な箱でやっているような背景や、屋外でやっているような背景を差し込んだり、演出でファイヤーを表現したり。デジタルとアナログを融合させたい」と説明し、「サーバーの強さは揺るがないと自信を持っていますが、バーチャルや新しい映像表現などはまだまだ伸びしろがあると思うので、ここから発展させられたら。他社もそれぞれ新しい取り組みをやられているので、GYAO!も、より頑張りたい」と語った。