利用者を学習して最適化する「Dell Optimizer」を体験
本製品を含むビジネス向けPCが搭載している目玉機能として、「Dell Optimizer」が挙げられます。なんでも「利用者の作業を学習して動作に反映する、唯一の組み込み型AIベースの最適化ソフトウェア」とのこと。
パフォーマンスをチェックしてから後で触ってみようと思っていましたが、この製品で一番初めに体験することになったのはこのDell Optimizerでした。というのも、なぜか自動スリープをWindows設定からオフにしていたにもかかわらず、勝手にロックされてしまう現象と格闘することになったためです。
調べてみると、Dell Optimizerが内包する「ExpressSign-in」だとわかりました。はじめはこの機能を知らず、静電気か何かに反応して電源が切れているのかと思っていましたが、Dell OptimizerのExpressSign-in機能がユーザーの着席を近接センサーで検知し、ロックとロック解除を自動で行っていたというわけです。とはいえ、特に何もガイダンスやチュートリアルがなく、しかも機能はデフォルトで有効化されているので、Windowsのプッシュ通知を出すなどしてユーザーに教えてくれたほうが親切な気もします。
このほか主要な機能として、ノイズのフィルタリングや音声ストリームの優先順位を決定して高音質に再生する「InteligentAudio」、よく使うアプリケーションを登録して登録して高速に起動する「ExpressResponse」、バッテリーパフォーマンスを向上する「ExpressCharge」を搭載します。
InteligentAudioはとても高音質で、本体スピーカーと右側面のヘッドホン出力の両方で利用できます。特に本体スピーカーはノートPC付属とは思えないほど迫力のあるサウンドで、動画視聴やBGM再生なら外部スピーカーなしでも十分に楽しめます。ただ、中程度のボリュームでもPCそのものにスピーカーの振動がかなり伝わってきます。
ヘッドホン出力にイヤホンなどを接続するとダイアログが出現し、イヤホン、ヘッドホン、スピーカーを選択して最適化してくれます。ためしにYouTubeで音楽を聴いてみたところ、かなり低音を強調したパワフルなサウンドを楽しめました。
ExpressResponseにはしばらくGoogle Chromeを登録して学習させていましたが、もともと起動も動作もかなり速かったため、劇的な変化というほどのものは体験できませんでした。いつも使うアプリケーションの起動や動作がかなり遅い場合には有意かもしれません。
ExpressCharge機能によるものか、バッテリー駆動時間はかなり長かったです。バッテリー駆動時間をPCMark 10のModern Officeモードで計測したところ、13時間44分も動作しました。一日外に持ち出して仕事をしても、バッテリー切れの不安なく使用できそうです。