アップルが、この秋に正式リリースを予定するApple Watchの最新OS「watchOS 7」のパブリックベータ版を公開しています。watchOS 7の新機能を試してみると、Apple Watchがまた一段と毎日の生活に欠かせないアイテムになりそうな手応えがありました。
パブリックベータもApple Watch Series 3以降の機種から試せる
今回のwatchOS 7は、watchOSとしては初めてのパブリックベータ版公開となりました。はじめに、インストールの手順をApple Watch Series 5を例に簡単にまとめたいと思います。
「Apple Beta Software Program」のページでメンバー登録を済ませると、ベータソフトウエアを無料でダウンロードして試せます。プログラムへの参加も無償ですが、最初に規約を確認して同意する必要があります。
watchOS 7のパブリックベータ版は、Apple Watch Series 3以降のデバイスにインストールして試せます。Apple WatchはiPhoneとペアリングして使うデバイスなので、まず先にiPhone 6s以降の端末にiOS 14のパブリックベータ版をインストールしておく必要があります。
パブリックベータは正式リリース前の開発中バージョンなので、エラーや不具合が発生したり正しく機能しない場合があります。パブリックベータの試用前には必ず端末のバックアップを取り、できればメインとして使っていないサブ機のApple WatchとiPhoneで試すことをおすすめします。
導入の手順を大まかに紹介すると、最初にiPhoneにiOS 14 Public Betaをインストールしたあと、iPhoneのWatchアプリからペアリングしたApple WatchにwatchOS 7のベータソフトをダウンロード/インストールする流れになります。
なお、パブリックベータ版のソフトウエアはアップルの機密情報であるため、Apple Beta Software Programの参加者以外に情報を共有したり、画面を見せることは禁止されていますが、本稿では、パブリックベータ版の機能を取材して画面写真を撮影することについて特別な許可を得て掲載しています。
ウォッチ・フェイスのカスタマイズの自由度がアップ、共有も楽しい
まず、文字盤をwatchOS 7から新しく追加される「クロノグラフプロ」に設定してみました。4つのコンプリケーションがセットできるアナログ時計ふうの文字盤は、タキメーター機能を搭載するところが特徴です。文字盤の「編集」を選択すると、タキメーターのタイムスケールや文字盤の色、配置するコンプリケーションをカスタマイズできます。
watchOS 7が正式リリースされたら、ひとつの文字盤に同一アプリケーションの複数機能をコンプリケーションとして切り分けながら配置できるようにもなるそうです。詳細は、WWDC 20のリポート「watchOS 7でApple Watchはこう変わる、“理想のSeries 6”も大予想!」でまとめているので、合わせてご覧ください。現時点ではまだ試せるアプリケーションがなかったため、クロノグラフプロの文字盤にアクティビティトラッキング系のコンプリケーションを固めて“スポーツウォッチふう”にカスタマイズしてみました。
ユーザーがカスタマイズした文字盤を、watchOS 7をインストールしたApple Watchを使う友だちや家族に「共有」できるようになるのも新しいポイントです。
操作方法はとても簡単で、文字盤を長押ししてカスタマイゼーションモードに入ると「共有」アイコンが加わっています。こちらをタップすると、メッセージ機能を使って連絡先に登録されている友だちなどに送ることができます。iOS 14を入れたiPhoneのWatchアプリを経由すれば、メールやAirDropで送ることもできそうです。
受け取った文字盤データをApple Watchで受信し、新規に文字盤を追加する要領で「現在の文字盤」に設定ができます。既成の文字盤をベースに色やコンプリケーションをカスタマイズしたものが交換できるだけでなく、プライベートな写真をベースに、新機能のカラーフィルターを当ててアーティスティックな雰囲気に作り込んだ文字盤もシェアできます。“おそろいの文字盤”を作れば、友だちや家族、あるいはスポーツや音楽を一緒に楽しむ仲間同士の交流が深められるアイテムとして、Apple Watchが輪の中心で活躍するでしょう。