NISAで運用する
口座を開設したら、いよいよNISAの運用の始まりです。NISAで購入できる金融商品について簡単に見ていきましょう。
NISAで株を買う
NISA口座で株を買付する場合は、5年間保有できるものを選ぶ方がメリットは大きくなります。買付けた株を売却すると、売却した分の非課税投資枠が利用できなくなってしまうためです。長期間保有し、その間、配当金や株主優待を得るというのがNISAの特徴を活かした株の運用といえるでしょう。
また売却益を重視した運用の仕方もあります。成長性と将来性の高い株に注目し、値が上がったところで売却すれば、売却益は非課税で手にすることができます。
NISAで投資信託を始める
投資信託にはいくつかの種類があるため、簡単に紹介します。
分配型か無分配型か?
投資信託には毎月分配金が得られる分配型と、分配金の出ない無分配型があります。無分配型は、分配金を再び投資する方式となっているため、長期で保持しているほど複利で収益が拡大するというメリットがあります。
初心者にもわかりやすいインデックス・ファンド
インデックス・ファンドとは、日経平均株価のような指数(インデックス)に連動する投資信託です。日経平均株価と同じような値動きをするために、今どうなっているか、投資初心者でもわかりやすい金融商品です。さらに購入・換金に必要な手数料も安く、積立型の投資に向いています。
分散投資を狙うならバランスファンド
バランスファンドは国内株や海外株、債券、REITなど、複数の金融資産に分散投資する投資信託です。世界中に分散投資することで、リスクの低減をねらった投資信託です。
値上がりをねらうならアクティブファンド
投資のプロが独自の見通しで投資対象を選んでいるのが、アクティブファンドです。そのプロに対して支払うために、信託報酬は高く設定されていますが、積極的に利益を追求しようとするならばアクティブファンドを検討する価値があります。
つみたてNISAで運用する
次に、つみたてNISAの運用について説明します。
つみたてNISAの中心はインデックス・ファンド
つみたてNISAの場合、投資商品は限られており、一部のアクティブファンドを除くとほとんどがインデックス・ファンドになっています。そのインデックス・ファンドには、株式指数だけに連動するものとや、株式だけでなく債券やREITにも連動しているバランスファンドもあります。
株式指数だけに連動するインデックス・ファンド
日経が選ぶ大企業225社の銘柄に投資する日経平均株価(日経225)や、日本を除く主要先進国の株式に投資する外国株式インデックス・ファンド、新興国24カ国の株式1,100銘柄に投資する新興国ファンドなど、さまざまなものがあります。
株式だけでなく債券やREITにも分散投資するバランスファンド
バランスファンドは日本、先進国の株式・債券を組み合わせた4資産や、そこに新興国の株式・債券を組み合わせた6資産、さらに日本と先進国の株式・債券・REITに新興国の株式・債券を組み合わせた8資産があります。
子供のために始めるジュニアNISA
NISAにはもう一種類、ジュニアNISAという制度があります。これは日本に住む0歳~19歳までの人を対象にした非課税制度です。
ジュニアNISAは親や祖父母が子供や孫のために、投資信託や株式を代理で運用した際に、年間80万円まで、最長5年間、非課税が適用されるという制度です。非課税期間は5年間ですが、制度終了後も子供が20歳になるまでは、非課税で保有できます。
ジュニアNISAの口座は、子供が18歳になるまで、原則として払出しができなくなっています。18歳になった子供が、進学・就職の際の資金とすることが想定されています。
※なお、2020年度の税制改正により、ジュニアNISAは2023年末で終了・廃止になることが決定しました。