「テクノロジー」×「○○○」で広がる世界
b8taでは、店頭で展示する商品をあえてキュレーションしていないと堀切氏は語る。それは「こだわりがない」わけではなく、自分たちを定義しすぎると新しい発見がなくなってしまうからだという。
「最新ガジェットのお店です、と言ってしまうとお客さまの層も偏ってしまいます。でも、ファッションアイテムや文房具なんかもある、となるとさまざまな方が来てくださる。そういう場を作ることで、生まれるシナジーってあると思うんですよね」(堀切氏)
では、ガジェット以外ではどんなプロダクトがあるのだろうか。テクノロジーとその他の要素との融合がおもしろい、こんなアイテムたちに出会った。
【テクノロジー×アパレル】
FABRIC TOKYOの「STAMP」は、試着室のような3Dスキャナーで全身をスキャンし、その人だけにフィットしたジーンズが作れるというサービス。b8ta Tokyo店舗スタッフのユニフォームの「オーダーメイドジーンズ」にも使われている。
「オーダーメイドというと時間もお金もかかるイメージですが、STAMPなら15,000円で自分にピッタリのジーンズが作れます。また、LINEで予約手続きをして、無人のボックスでスキャン――という、完全に無人で完結する顧客体験もおもしろさのひとつですね。今はジーンズだけですが、この先Tシャツやスラックス、スーツなんかのオーダーメイドもできるようになるかもしれません」(堀切氏)
【テクノロジー×かわいい】
b8taに並ぶのは便利で洗練されたものばかり、とは限らない。思わず抱きしめたくなってしまう、かわいい“アイドル”たちもいるのだ。
まずは「かわいいロボット」の代表格である「LOVOT(らぼっと)」。b8ta特製Tシャツを着たLOVOTが週末店長を務め、来店客に愛嬌を振りまいていた。初めて見る“生LOVOT”は想像していたよりもかわいく、「これが体験の力か」とまたも唸ってしまう。
「この子は人懐っこい性格なので、店長として頑張ってくれています。かわいさもさることながら、1体ごとに性格が違うというからすごいですよね」(堀切氏)
撫でるとしっぽで反応してくれるセラピーロボット「Qoobo(クーボ)」もかなりの癒やし系。通常サイズのQooboの上に、プチサイズが乗っかった姿があざといほどにかわいい……! 猫を飼いたいけれど、マンションがペット不可、猫アレルギー持ちといった人にも、“ねこちゃん成分”を提供してくれる天の恵みと言ってもいいのではないだろうか。
そして、「こっちの子もかわいいですよ」と堀切氏が教えてくれたのが、Qooboの隣に展示されていた「MOFLIN(モフリン)」。その名の通り、モフモフのペットロボットだ。撫でるとモゾモゾとうごめいて「きゅー」とかわいい鳴き声をあげる。しかも、触ると柔らかくて温かい。