続いて、本作のメインライターを務める脚本家・福田卓郎氏と作品の骨子を担うパイロット(第1、2話)を手がけた柴崎貴行監督(柴崎監督の「崎」は立つ崎が正式表記)が登壇。両氏は「TTFC(東映特撮ファンクラブ)」と「TELASA」の生配信で「制作発表会見・副音声」(司会進行:オジンオズボーン篠宮暁)のコメンテーターを務めており、舞台転換のタイミングでステージに姿を見せた。
本作の見どころを問われた福田氏は「今回は"本と剣"という想像力が沸き立つようなものをモチーフにしているので、今、この時代にワクワクするような物語を届けたいと思っています。ライダーも多数登場しますし、主人公が仲間たちとどういう風に"絆"を結んでいくかというところも重要なテーマとして描いていきます」と語り、『仮面ライダーゴースト』(2015年)以来5年ぶりとなる「仮面ライダー」シリーズのメインライターに意欲を燃やしていた。
本作で初めて「仮面ライダー」シリーズのメイン監督を務めることになった柴崎監督は「初のメインなので責任感を持ちつつ、僕自身7歳の男の子の父親でもあるので、父親目線で子どもたちに伝えていきたいことを盛り込んでいます。新型コロナウイルスの影響で子どもたちの生活リズムも激変し、家にいる時間やテレビを見る時間が増えている。そんな中で楽しんでもらえるような工夫や番組作りを心掛けたいと思っています」と、穏やかな口調ながら秘めたる闘志が伝わってくるかのような熱さをともなうコメントを残した。
また、撮影時の雰囲気について柴崎監督は「感染防止に注意しながら進めているので制作現場の様子は一変しましたが、そんな中でも今までどおりのクオリティーで、お芝居やアクションを作れるような環境を整えています。キャスト、スタッフの作品への思い、精神は今まで以上に高まっていると思います」と、コロナ禍への対策として"新しい撮影様式"を導入しながらも、今まで培ってきた映像表現へのこだわりと情熱がまったく変わっていないことを強調。作品内容について確かな自信をうかがわせた。
そして「オープニングテーマ」と「エンディングテーマ」の両方を、東京スカパラダイスオーケストラが手がけることが発表され、9人のメンバー全員がステージへと現れた。
オープニングテーマ、エンディングテーマともに作詞を担当した谷中敦は、「数々のビッグアーティストが手掛けてきた仮面ライダーの主題歌を担当させてもらえるのは、とても光栄なこと。人々の"思い"が時空を超えるということを感じてもらえたらうれしい」と、楽曲に込めたメッセージを告白した。
『仮面ライダー響鬼』(2005年)以来となる「エンディングテーマ」のボーカルを担当した茂木欣一は、少年時代に買った『仮面ライダー』(1971年)主題歌「レッツゴー!!ライダーキック」のシングルレコードを手にして、興奮気味に「仮面ライダーは小さい頃から勇気や夢をもらっていた、憧れの存在。スカパラがみなさんに勇気や夢を届けるタイミングが訪れたことをうれしく感じたので、魂を込めて歌と演奏をレコーディングしました」と熱い思いを明かしていた。
オープニングテーマは「ゲストボーカル」とタッグを組むことは明かされたものの、その全貌はこの場ではまだ明かされず、後日解禁されるという。"変身"をテーマに作られたエンディングテーマのタイトルは、ストレートに「仮面ライダーセイバー」。もともと東京スカパラダイスオーケストラのファンだという山口は、茂木が熱唱するエンディングテーマを聴き「スカパラのみなさんと一緒にお仕事ができて、応援してもらえるのがうれしい」と、感激の涙を浮かべながら語っていた。
最後にマイクを握った内藤は「今回の『仮面ライダーセイバー』には、数多くの仮面ライダーが登場します。どんなライダーが、どんな役割を持って出るのか、そんなところにも注目し、楽しんでほしいです。1年間、このキャストとスタッフで作品を作っていきます。みなさんから愛される作品にしますので、応援よろしくお願いします!」と力強い言葉を放ち、現在クライマックスに差し掛かろうとしている『仮面ライダーゼロワン』に続く『仮面ライダーセイバー』も多くの人々から愛され、応援される作品になりたいという強い気持ちをアピールしていた。
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