ソードオブロゴスに属する"雷の剣士"富加宮賢人(ふかみや・けんと)/仮面ライダーエスパーダ役・青木瞭は「賢人は神山飛羽真の幼なじみなんです。久しぶりに再会を果たした2人が、どんな絡みをしていくのか、楽しみに見ていただきたいです」と自身の役どころを説明し、飛羽真との人間関係に注目してほしいと語った。

また青木は「自分が小さい頃に見ていたヒーロー作品のように、夢や希望を持ってもらいたい。小さな子どもたちにも"今、この状況下でもこれだけのことができるんだ"と感じてもらえるような作品にしたい」と澄んだ目を輝かせながら話して、コロナ禍で不安が続く子どもたちに作品を通じて夢や希望を送りたいという意欲を見せた。

賢人の役作りとしては「以前から仮面ライダーを見てきましたが、役が決まったと聞いて、改めて違う視点から見ることが大事だと思い、過去の作品を見返しています」と、過去の仮面ライダーシリーズを"演じる側"の視点で見つめ直そうとする研究熱心なところをのぞかせた。

ソードオブロゴスの"風の剣士"緋道蓮(あかみち・れん)/仮面ライダー剣斬(けんざん)を演じる富樫慧士は「力強さもあり、才能に満ちあふれた役です。仮面ライダー剣斬と緋道蓮のカッコいい姿をみなさんにお伝えできればと思います!」と、やや緊張しながらもしっかりとした眼差しで真摯に役についての抱負を述べた。

蓮役が決まったときのことをふりかえった富樫は「急にマネージャーから電話がかかってきて、すごく低いトーンで『お茶しよう』って言われたんです。『仮面ライダーのオーディションの合否、どうだったのかな……』と考えながら恐る恐る行くと、『読んでほしいものがある』と渡された紙に『仮面ライダーの出演が決まりました』と書いてあって……あ然としました。すごくうれしかったんですけど言葉が出なくて、涙目になってしまいました」と、マネージャーからのサプライズ発表に感激したことを打ち明けた。

映像作品への出演は本作が初めてという富樫は「ドキドキとワクワクが入り混じっています。これまではテレビでかっこいいヒーローを見ていた側だったのですが、これからは見ている方々に勇気と希望を与える側になったんだな、と改めて思いました」と、本格的なテレビドラマ撮影を体験したときの素直な気持ちを述べていた。

蓮の役作りについては「強さに自信のある役なのですが、逆にその強さが打ち砕かれたとき、どんな表情をするのか、どんな行動をするのか……について考えています。そして、本作の仮面ライダーの中で唯一の"二刀流"ですので、利き腕ではない方も違和感なく使って演じられるよう意識しながら日々過ごしています」と、内面の演技や剣技をうまくこなせるよう意識していると話した。

ソードオブロゴスで"聖剣"と"ワンダーライドブック"のメンテナンスを行う大秦寺哲雄(だいしんじ・てつお)を演じる岡宏明は「ライダーたちが使う武器やベルトを整備する、いわば"鍛冶師"のような仕事をしている男です。性格はひょうひょうとしていて、つかみどころがない。ただ、武器に対する愛は誰にも負けない、熱いハートを持っている。そんな男です。ぜひお楽しみに」と、落ち着いた口調で自身の役どころを説明した。

子どものころから大の仮面ライダーファンだと豪語する岡は「仮面ライダーシリーズはぜんぶ好きなのですが、その中でも僕が中学生時代に観ていた『仮面ライダーオーズ/OOO』が大好きなんです。『オーズ』のテーマは"欲望"で、とても深みのあるドラマが繰り広げられていました。中学生ぐらいになると、仮面ライダーと怪人のアクションだけでなく、作品が伝えようとしているストーリーの"深さ"をちゃんと理解できるようになるので、子どものころとはまた楽しみ方が変わってくる。子どもはヒーローのアクションを楽しめて、大人はストーリーに入りこんで、ちょっと考えさせられる。それが『仮面ライダーシリーズ』の魅力だと思います」と、幅広い世代にアピールすることのできる仮面ライダーシリーズの醍醐味について熱く語った。

さらには「"三つ子の魂百まで"といいますが、僕もまさにそれ。飽きもせずに大人になった今でも仮面ライダーが大好きです(笑)。大人のための変身ベルト、CSM(COMPLETE SELECTION MODIFICATION)というシリーズがあるのですが、完全受注生産で、お値段も"大人向け"なので手を出すのにもちょっと迷ってしまって、しかも予約の時間がとても短くて、迷っている間に『ああ、予約終わっちゃった』という……雲の上の存在のようなベルトなんです。そんな僕なので、今回の哲雄は変身アイテムをいじれるという、僕にピッタリな役だと思っています。哲雄は変身しない役なんですが、もしかして自分でこっそり変身アイテムを作って家の台所で変身しているんじゃないか……なんて"妄想"をしているんです」と、かなり強めの仮面ライダー愛を披露し、共演者からのあたたかい眼差しと笑顔がそそがれた。哲雄の役作りについても「ライダーベルトや剣(ソード)の整備士役なので、歴代のベルトのギミックや造形を今まで以上によく見て、これまで以上にベルトを愛せるようにしています」と語り、仮面ライダーや変身ベルトへの愛着とこだわりを今一度強調していた。

北極にあるソードオブロゴスの本拠地「ノーザンベース」から、仮面ライダーセイバーたちの活躍を見守る"本の守護者"=ソフィア役・知念里奈は「今日はじめて共演のみなさんとお会いして、とても素敵な『仮面ライダー』が新しく始まるんだなと、今、ワクワクしています。子どもたちの夢や希望や喜びを担うみなさんのことを近くで応援できることを、とてもうれしく思っています」と、穏やかな笑みをたたえながら挨拶を行った。

女優として長いキャリアを積んでいた知念が『仮面ライダーセイバー』のオファーを受けたときの心境を尋ねられると「私には中学3年生の息子がいるのですが、幼いときは仮面ライダーが大好きで、それこそたくさんの変身ベルト(玩具)を揃えてきましたし、歴代のライダーたちを応援してきました。そして今、次男がちょうど2歳で仮面ライダーに目覚めたので、毎週日曜の朝いっしょにテレビを見ています。今回お声をかけていただき、母親として株が上がるなと思って、すごくうれしくて……。すぐ『出演します』とお返事させていただきました」と、優しい"母親"としての顔を見せつつ出演の経緯を語った。

共演者たちの印象については「先ほど、舞台のソデでみんなが距離を取りつつ『緊張するね~』『頑張ろう、頑張ろう』って言っている姿を見ていて、『きっとこの1年、みんなは"青春"されるんだろうな』と思いました。ぜひ私も仲間に加えていただき、青春の疑似体験をさせていただけたら(笑)」と、主演の内藤をはじめとするフレッシュなキャスト陣の成長を見守る姿勢をうかがわせた。

神秘的なキャラクターであるソフィアの役作りについては「よくよく聞いたら、100歳をゆうに超えている設定だそうで、衣装合わせをするまで自分が何者になるのか全然わかりませんでした(笑)。善も悪もこの世に存在することを受け入れながら"本"を守っていく妖精という役柄。みなさんと一緒に役を作っていけたらいいなと思っています」と、共演者とのチームワークでそれぞれのキャラクターと共に自身の魅力を発揮させたいと抱負を語った。

キャスト陣のコメントが終わった後、「仮面ライダー」シリーズの重要な見せ場となる「変身」ポーズを内藤が披露することに。中央にスックと立った内藤は、ソードライバーから聖剣"火炎剣烈火"を抜いて構えるポーズの一連を「物語の結末は、俺が決める!」という飛羽真のセリフと共に、見事に決めてみせた。