2020年9月6日よりテレビ朝日系全国ネットで放送を開始する新番組『仮面ライダーセイバー』の制作発表会見が7月29日、都内「EX THEATER ROPPONGI」で行われ、ヒーローキャラクターやメインキャスト、基本設定などが明かされた。
元号が「令和」になって2作目となる「仮面ライダー」シリーズの本作は、現実世界を飛び越えた"異世界"=ワンダーワールドを戦いの舞台とする「ファンタジー活劇」風味の強い作品であるという。ヒーローのモチーフには「剣」と「本」が採用され、変身ベルト=「聖剣ソードライバー」に数種類の「ワンダーライドブック」をセットすることにより、仮面ライダーに変身を完了する。
発表会見では"年間を通じて10名以上の仮面ライダーが登場する"とアナウンスされており、日本の抜刀術や、フェンシングのような西洋剣術、そして中国武術など、さまざまな種類の"剣"をモチーフとした個性的な仮面ライダーが敵と味方に分かれ、互いに"剣術"を駆使して争いを繰り広げるストーリーが示唆された。
現実世界を飛び越えて"異世界"で戦う仮面ライダーという設定からは、鏡の中の世界=ミラーワールドで仮面ライダー同士が最後の一人になるまで潰し合う『仮面ライダー龍騎』(2002年)や、魔力の強い人間の精神世界=アンダーワールドに飛び込んで怪物ファントムを倒す『仮面ライダーウィザード』(2012年)を想起させる。
また、複数の「仮面ライダー」たちがそれぞれの目的や信念をぶつけあい、激しく争うことでストーリーが転がっていく"キャラクター群像ドラマ"は、『仮面ライダーアギト』(2001年)や『仮面ライダー鎧武』(2013年)、『仮面ライダーエグゼイド』(2016年)を例にあげるまでもなく、これまでの仮面ライダーシリーズが培ってきた"持ち味"といえる。
本作『仮面ライダーセイバー』では、これまでにない異世界="ワンダーワールド"の様子がどのような映像テクニックで表現されるのか、その中で複数の仮面ライダーがいかに魅力的な"群像ドラマ"を見せるのか、大いに注目されている。
会見冒頭では、ヒーロー「仮面ライダーセイバー」と、敵対する「仮面ライダーカリバー」による大迫力のバトルパフォーマンスと、3分37秒の番組プロモーション映像が流され、本作の主要キャラクターや作品世界の全容が伝えられた。
はるか昔より、森羅万象を司ってきた1冊の書物。それには、神話、物語、生物、科学技術の源など、ありとあらゆるものが刻まれ、この知識と力によって人類は進化し、文明が発展してきた。本は"聖剣"と"選ばれし剣士"によって守られ、世界の均衡は保たれていた。しかし数千年前、その書物を奪おうとする輩が現れ、本は世界に散らばって消失。その戦いは現代まで密かに続いていた……。