――4月からは、相愛大学の人文学部に客員教授として就任されましたが、講義の内容はどのようなものになるのでしょうか。
客員教授にならせてもらった経緯は、これ(『ザ煩悩』)の一個前に、釈徹宗(しゃくてっしゅう)先生という浄土真宗のお坊さんでありながら教授をしてはる方がいらっしゃって、その釈先生との共著で『みんな、忙しすぎませんかね?~しんどい時は仏教で考える。』という本を書かせてもらったんです。その釈先生が相愛大学の教授をされているので、そこからご紹介いただいて。仏教講座言うて、いろいろなところで講演会をやらせてもらってて、その講演会みたいな内容を、学生たちにできたらなあというような感じですね。
――ラジオや公演などを通じて、若い世代に浸透していっているという実感はありますか?
お寺とか行かせてもらうと、若い大学生くらいの子も来ていて、「御朱印ガール」なんていう言葉もあったりするくらいなので、みんないい感じのテーマパークみたいになってきているんじゃないかなって思いますね。
――哲夫さんご自身は、普通の人と同じように、煩悩がありますか?
もちろんそうです。煩悩の塊だと思いますよ。煩悩だらけです。
――煩悩とは、どんな付き合い方をしているんでしょう?
「この煩悩で、誰かを傷つけてなかったら、まあ、ええんちゃうん?」っていうような。人が嫌な思いをしてなかったらいいんかなあという感じですかね。
――周りの芸人さんで、煩悩を抑えきれていないなと感じる方はいますか?
「この人はめちゃめちゃ煩悩あるなあ…」と思う人は、多々いますね。そうやなあ…ギャロップの林ですかね。「『こいつ、絶対髪の毛生やしたいやろなあ』っていう煩悩あるやろなあ」と思いますよね。それでええのに(笑)。フサフサでありたいっていう煩悩が。
――相方の西田さんの煩悩はいかがでしょう?
どうかなあ…。めっちゃ口臭い時があって。彼が歯を磨いているところを最近は1回も見たことがないんですけど、その臭さっていうのが、お墓の花を立てるところの水を、1年間代えてなかった時の匂いがするんですよ。だから「ああ、ちょっと仏教の匂いしてるなあ」と(笑)。臭い言うても、仏教的に臭い奴やからなあ、奈良の人やなあと思います。