――みなさんが「仮面ライダー」に出演されて"よかったな"と思ったのはどんなときですか?

奥野:人に接するときの態度が柔らかくなった気がします。まわりのキャストの"いいところ"をもっと自分に取り入れようと思ったり、ソウゴのキャラクター性に影響されたりして、『ジオウ』の撮影をしている間、自分に足りないものがたくさん見つかりました。そこで、ここを直そう、あそこを直そうとしているうちに、言葉遣いから接し方から、少しずつ変わっていったと思います。これが良かったこと……かな?

飯島:僕は『エグゼイド』に出演したことで、多くの人がみんなで協力しあう大切さを実感しました。それはスタッフ、キャストたちだけでなく、応援してくださったファンの方たちも含めてのことです。放映中はよくファンのみなさんからお手紙をいただき、元気づけられました。

そういったまわりからの"声"のおかげで、自分はこうしなきゃって気づき始めたというか……。"仮面ライダーは子どもたちの夢だ"というのを確認しながら撮影に臨んでいました。僕は「医者」の役だったこともあり、医師を目指す現役の学生さんからもよく"命"にまつわるメッセージをいただきました。そんなとき「みなさんこんな思いで『エグゼイド』を観てくれているんだな、生半可な気持ちでやってはだめだな」と、役者として考えさせられましたね。

犬飼:こういう大きな企画があって、番組収録や取材に僕たちが呼んでもらえたことがすべてだと思います。これだけたくさんの人たちに「仮面ライダー」が愛されていて、それを直に感じることができる。こんな幸せな環境は他にはなかなかないですよ。

『ビルド』が終わって2年が経ちますが、いまだに人気が高くていろんな方から『ビルド』の話題が出ます。こうして「仮面ライダー」関連の番組に3人で立たせていただくのは、本当にありがたく、うれしいです。

――WOWOWで「平成仮面ライダー」の劇場版が44作品も放送されるとのことですが、みなさんがこの機会に改めて観てみたい「仮面ライダー映画」の作品があったら教えてください。

飯島:小さいころに大好きだった『仮面ライダー龍騎』の映画が観たいです。『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL[ディレクターズカット版]』(2002年)ですね。当時は『龍騎』に映画があるなんて知らなくて、観に行っていないんです。

犬飼:仮面ライダーにこんなたくさんの映画があったなんて知らなくて、放送リストを見て驚いています。仮面ライダーの歴史の重みを感じますね。

飯島:『エグゼイド』のときは、冬映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』(2016年)、春映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦』(2017年)、夏映画『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』(2017年)と3本の映画がありました。1シリーズごとに何本も映画を作っていたら、これだけ膨大な数になるのも納得です。

奥野:(リストを見ながら)『劇場版 仮面ライダーOOO(オーズ) WONDERFUL将軍と21のコアメダル』(2011年)、これって松平健さんが『暴れん坊将軍』そのままの徳川吉宗役で出ている映画ですよね。ゲストとしては、渋すぎますね(笑)。