――中川さんの考える「可愛さ」とは何でしょう?
やっぱり無邪気な笑顔じゃないかなって思います。迅を演じるにあたっては、常に笑顔を絶やさないよう意識しています。もともとよく笑うほうなので、自然にそうなってしまいますけど(笑)。
――滅と迅が或人たちの前で耳の部分を見せ、自分たちがヒューマギアであることをはっきり示したシーンでは、いつもはしゃいでいる迅がちょっとクールに見える瞬間があり、こちらもファンの方たちの間で話題になりましたね。
滅がバンダナを取って耳を見せたのを迅がマネしただけで、おそらく迅としては何も考えていなかったはずなのですが、画面ではクールな感じに映っていましたね。
――中川さんが迅という役柄をしっかりとつかまれたのは、どれくらいのエピソードからですか?
第1、2話の撮影が終わった段階で、迅をこんな風に演じればいいんだというのが分かった気がします。そこからはずっとブレずに迅を表現していましたが、変化したといえば第6話以降、仮面ライダー迅に変身してからでしょうね。スーツアクターの永徳さんが仮面ライダー迅を独自の動きで表現されますから、その動きを生身のときの迅にも取り入れたりして、より迅のキャラクターが豊かになったと思っています。
――仮面ライダー迅に変身する、といったことはどの段階で聞いていたのでしょう。
仮面ライダーになるよ、という話は最初から耳にしていたんですが、どの話数で変身するかは現場に入って初めて教えてもらいました。現場で永徳さんと一緒に変身ポーズを考えたんです。プログライズキーを投げて、受け取ってから変身、というのはいかにも迅っぽい動きだと思い、気に入っています。
――公開が近づいている映画『仮面ライダー 令和ザ・ファースト・ジェネレーション』では、迅と滅にどのような"見せ場"がありますか? 活躍シーンについて教えてください。
迅と滅に、変身前のアクションシーンがけっこうありますから、そこはぜひ観てほしいところですね。映画ではテレビと違う衣裳で、設定もガラッと変わって「ヒューマギアが人類を制圧している世界」で、演じていて新鮮な気持ちになりました。
――テレビと映画では、迅の演じ方が変わったりしましたか?
迅は迅ですから、基本的には同じです。ただ、人類よりヒューマギア側のほうが優勢なので、どことなく「強者」の感じがあるのかもしれませんね。テレビが「本筋」だとしたら、「番外編」という気持ちで映画の撮影に臨んでいました。
――『ジオウ』のメンバーと現場でご一緒されたことがありますか。
迅と滅は、ウォズ(演:渡邊圭祐)、ゲイツ(演:押田岳)、ツクヨミ(演:大幡しえり)と戦うくだりがありました。僕が仮面ライダー迅に変身する際、キーを上に投げるアクションを渡邊さんが気に入って、ご自分もライドウォッチをベルトに装填するところで、いつもと違った動きを取り入れられたのがとても印象的でした。あのアドリブ力、現場での対応力、遊び心というのはすごいなって思ったんです。やはり、さすがは1年間『ジオウ』のテレビシリーズをやってきた方だな、と"重み"を実感しましたね。
――中川さん的な映画の見どころといいますと、今お話があったウォズ、ゲイツ、ツクヨミと滅亡迅雷.netの対決シーンになるでしょうか。
もちろんです。ジオウとゼロワンのヒーロー同士は互いに協力し合うので戦わないですが、僕たちのシーンでは『ジオウ』と『ゼロワン』のキャラクター同士がぶつかりあうわけですから、この対決シーンはぜひ見逃さないようにお願いします!
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