◆Borderlands 3(グラフ16~18)

2K Games
https://borderlands.com/ja-JP/

ここからはゲームベンチをお届けするが、引き続きフレームレート変動は原則として省かせていただいた。

まずはBorderland 3。設定方法はこちらのBorderland 3の項目を参照のこと。なお全体的な品質は「高」にしている。

結果(グラフ16)を見ると、意外にRyzen Threadripper 3970Xが健闘している。2Kで一番遅いのがRyzen 9 3950Xというのもなんだかな? という感じだが、まぁ10fps未満の変動だから目くじらを立てるほどでもないだろう。最大(グラフ17)/最小(グラフ18)フレームレートも大きくは変わらず、まぁ大体同等というか、GPU性能そのままといった感じに収まっている。

◆F1 2019(グラフ19~21)

Codemasters
http://www.codemasters.com/game/f1-2019/

設定方法はこちらの"F1 2019"の項目を参照。描画品質もUltra Highのままである。

平均フレームレート(グラフ19)はどの解像度でも大差なしといったところ。最大フレームレート(グラフ20)ではちょっとばらつきがあるが、最小フレームレート(グラフ21)はほぼ同等であり、全体としてBorderland 3同様に「差が無い」として良いかと思う。

◆Far Cry New Dawn(グラフ22~24)

UbiSoft
https://ubisoft.co.jp/fcnd/

設定方法はこちらの"Far Cry New Dawn"の項目を参照の事。描画プリセットはUltraとしている。

さて、大きな差が出たのがこちら。平均フレームレート(グラフ22)だけでなく、最大(グラフ23)・最小(グラフ24)フレームレートも明確に

Ryzen 9 3900X ≧ Ryzen 9 3950X > Core i9-10980XE >> Ryzen Threadripper 3970X

という傾向が出ている。

Ryzen Threadripper 3970Xに何が起きているのか? というのはフレームレートを見ると判りやすい。Far Cry New Dawnではフレームレート変動データは出ないので、結果のSVGファイルを画像で見比べて頂く形になるが、Photo30~33は2Kにおけるフレームレート変動の結果である。

  • Photo30: Ryzen 9 3900X

  • Photo31: Ryzen 9 3950X

  • Photo32: Ryzen Threadripper 3970X

  • Photo33: Core i9-10980XE

ここで

Photo30: Ryzen 9 3900X
Photo31: Ryzen 9 3950X
Photo32: Ryzen Threadripper 3970X
Photo33: Core i9-10980XE

となる。Ryzen Threadripper 3970X以外は、グラフの傾向は全く同じで、ただしフレームレートの範囲が

Ryzen 9 3900X 最大:166 最小:84
Ryzen 9 3950X 最大:156 最小:69
Core i9-10980XE 最大:147 最小:59

ということで、これがそのままグラフ22に繋がる訳だが、Ryzen Threadripper 3970Xは最大:97 最小:43とそもそもの絶対的なフレームレートが低めな上、ものすごく細かな変動が激しく発生しており、これが全体的に性能を下げている格好だ。

実は当初、Ryzen Threadripper 3970Xのフレームレートは更に低く、10~40fps程度の範囲で激しく振動していたのだが、AMDからTRX40用ドライバ(19.20.28_RPPM_CPK HEDT_Chipset_Driver_DCHU_190813a-347668E-Channel.2)がリリースされ、これをインストールしたところ、Photo32の状態に「改善した」というのが正確なところである。このあたりは、先の3DMarkでもちょこちょこ顔を出していた、謎の性能低下の一環なのかもしれない。まぁI/O Chipletの側は基本的にはEPYC向けだったものだから、間違っても3Dゲームの検証などはしてないだろうし、その意味ではまだ熟成不足の可能性もある。

もっとも念のために書いておけば、今回ここまで性能が下がったのはFar Cry New Dawnのみで、他はほぼ影響がなかった。その意味では現時点でもそれなりに熟成度は高く、ただ多少漏れはある、という程度と考えるのが良いかと思う。