• 安達祐実

――安達さんといえば、12歳のときに『家なき子』(日本テレビ)で大ブレイクし、それ以降さまざまな役を演じられていますが、今後どのような女優になりたいと考えていますか?

本能に従っていきたいなと。やりたいと思ってやるのが一番いいなって思っています。もちろん10代、20代、若い頃はそうでないものも頑張らないといけない時期があると思うのですが、今は興味があるもの、なんかわからないけどそそられるとか、そういう理由で仕事をしていいんじゃないかなと思います。

――作品選びはご自身の気持ちに従って?

そうですね。あと、めちゃくちゃ敏腕マネージャーがついてくれているので(笑)。仕事に対する感覚が似ていて一緒に相談しながら決められるので、自分だけにかかっているという重たさもなく、軽やかにやりたいと思ったらやるという感じでできています。

――最近は演じられる役の幅がとても広い印象です。『海月姫』(フジテレビ)のオタクキャラも驚きましたし、本作のマディソンもかなりぶっ飛んだ役ですし。

いろんな役をオファーしていただくので、あの人なんでもやる人だなと思ってもらえているんでしょうね(笑)。これやりたくないとか、イメージがどうとかまったく考えず、面白そうかどうかということしか考えていないので、そのこだわりのなさが幅の広さにつながっているのだと思います。

――ご自身のイメージとかけ離れた役への抵抗は、昔からなかったのでしょうか?

私は昔からないんですけど、事務所はそれなりに「この役はやらせられない」と考えてくれていた時期もあって、「そういうの考えないでください」って言ったんです。守るものなんてない、何が崩れてもいいと考えていたので、マネージャーさんと話し合って、そういうのを取っ払ってやっていこうということになりました。

――挑戦心がすごいです。実際に幅広い役を演じられるということに関して、やはり年齢不詳さは大きな武器になってそうですね!

そうですね! 気持ち的に何でもできると思えるのは、それがあるのかもしれないです。

  • 安達祐実

――役作りは、ご自身との共通点を見つけるというより、0から作り上げるという感じでしょうか?

そうですね。でも、隙があれば自分を混ぜ込むというのをやっています。この役ちょっと自分らしさを出せるかもしれないと思うと、「入れちゃえー!」って。もちろん「それいらないよ」って言われればやらないですし、監督の言いなりです(笑)

――今回のマディソン役で自分を出した部分はありますか?

そんな余裕は全然なかったんですけど、「家なし子です」というセリフがあって、そこで私を感じてもらえるだろうなと思います(笑)。意図的に入れてくださったみたいなんですけど、ストーリー的にもそのセリフは間違いではない流れで。

――気持ち入りましたか?

恥ずかしくなって逆に自分が出ちゃった、という感じです(笑)