――和牛さんは「もっともチケットが取れない芸人」と言われることも多いですが、そのことについてはいかがでしょうか。
水田:もうちょっとチケットを作る職人さんの数を増やそうかなと思います。
川西:いや、製造が追いついてないわけじゃないのよ。革製品みたいに言うてるけど。
水田:僕らは紙にもこだわってますから。職人さんが手作りでやってますし、なかなか手に入りくい素材で作ってますので。な?
川西:ちゃうよ(笑)? でも、外れて落ち込んでいる人もいるわけで、本当は見たい人全員に見てほしいという気持ちなんですけどね。
水田:今はありがたいことに忙しいですけど、もうちょっと暇になるまでファンでいてくれたら、もっとライブで回りますので(笑)。
川西:そうそう、「もうちょっと待っといて」という気持ちやね。こういう時期は芸人さんならあるものだと思いますが、今はちょっとバタバタしすぎています。これが落ち着いたら、全国47都道府県に行くくらいのツアーをやりたいという気持ちはずっとあります。
水田:「また来た。この間近くの街に来なかった?」って言われるくらいのね。そのぐらい回れたら、見られないという人もいなくなるだろうし、ちょっと待っていてください。
川西:今できる最大限でやらせてもらっている、というのが正直なところですね。
■漫才とテレビの両立「乗り越えないとアカンな」
――確かに近年は、テレビ番組にも数多く出演されていたりと、お忙しいですよね。その中で、漫才のネタを作るお時間はどのくらいありますか。
川西:やっぱり、ネタを作る時間は減っちゃっていると痛感しています。昔は月2本ベースで、単独ライブ用に別のネタを作ったりしていましたが、それに比べると作る本数も減ってますよね。そこに関しては、「乗り越えないとアカンな」とは、自分たちでは思っています。
水田:テレビなどのお仕事もオファーをいただけるからには、なるべく引き受けたいという思いもあります。でも、「舞台の数を犠牲にしないようにしよう」とは、2人で話し合いましたね。
――やはりテレビなどのお仕事をやりつつも、舞台を大事にしたいという思いがあるんですね。
川西:いろんなお仕事がある中で、やっぱり漫才の仕事が僕はシンプルに一番楽しいです。僕らは幸い2人とも、漫才が楽しいと言えているのかなと思います。
水田:実は劇場の人に家族を人質にとられているんですよ。それが正直なところです。
川西:(笑)。愛媛の番組に全員出ていなかったっけ(笑)? 出演の際は解放してくれるのね。連絡もつながらないの?
水田:連絡も夕方6時くらいまでつながらないですね。
川西:それ、仕事してるだけちゃう(笑)?
水田:1万ステージごとに1人家族を返すと言われています。
川西:水田の父母、兄姉だから、4万ステージか。死ぬまでに間に合うかな(笑)?