本製品で賛否があるとすればケーブルだろう。ゲーミングマウスではおなじみ、強度を重視した布製のケーブルなのだが、マウス本体がゲーミングマウスとしては軽量な部類に入ることから、ケーブルのしなりを少し直しただけで、マウス本体が引っ張られて動いてしまうことが稀にある。

この価格でマウス本体にウェイトの調整機能までつけるのは難しいだろうが、マウスがわずかに重いか、あるいはケーブルがもう若干しなやかであれば、さらに使いやすかったかもしれない。

  • 全長1.5mのケーブルは布製でやや硬い。派手な色が気になる人もいるかもしれない

またホイール手前のボタンは、他のボタンよりもかなり硬い感触であるほか、ボタン自体も垂直に押し込むのではなく、やや後方に向かって倒し込むという、唯一特殊な仕様となっている。

これはもともと本ボタンがデフォルトではプロファイル切替用という、ほかと異なる役割に割り当てられているのが理由だが、個人的にはここは他と同じクリック感で、さらにホイール前方にもうひとつ同様のボタンを用意してくれれば、現在市販されている他社の多ボタンマウスのボタン配置をほぼカバーできるので、なおよかったのではと感じる。

同じ理由で、左ボタンの上方にある大型ボタン×1個も、やや小ぶりなボタン×2個であれば、ブラウザの「戻る」「進む」や、タブブラウザの「次のタブ」「前のタブ」など、対になる操作を割り当てやすかったかもしれない。

  • ホイール手前のボタンは後方に向けて倒し込む方式。その手前には、選択中のプロファイルを色で判別するためのLEDがある

抜群にリーズナブル、多ボタン好きにはたまらないマウス

とはいえ、これだけのボタンを搭載しつつ、また左右ボタンはオムロン社スイッチの採用によりクリック感も抜群ながら、驚くことに本稿執筆時点で複数のショップで2千円台という破格値で売られており、リーズナブルさでは群を抜いている。また、実際の使い勝手も申し分ない。

バリエーションとして、ボタン数は10個ながら左側面ボタンのサイズが大きいモデルのほか、モンスター級とも言える19個のボタンを搭載したモデルも(すでに販売終了ながら)流通在庫はまだあるようなので、興味を持った人は、そちらも併せてチェックしてみてほしい。