新幹線のテーブルで17型のLG gramは使えるの?

いくら薄い軽い17Z990といえど、17型ディスプレイを搭載しているのですからボディの幅と奥行きは幅380.6㎜、奥行き265.7㎜とそれなりに大きいです。これを紙のサイズで表現すると、横置きのB4サイズよりちょっと大きめといえます。

このサイズ、新幹線のテーブルに載せると、「ギリッギリ」使えます。正確に言うと、幅はわずかに空くものの奥行きは少しはみ出してしまいます。弁当や飲み物を置く余裕はありません。

  • 幅は少しだけ余裕あり。しかし、手前は少しだけはみ出してしまう。なお、この状態でもキータイプやタッチパッドのドラッグ&ドロップは安定して可能だった

  • というわけで作業はお弁当を食べてから(おいおい)

新幹線や飛行機などのテーブルでノートPCを使う場合、注意しなければならないのがディスプレイを開いたときの「高さ」です。前のシートが倒れただと、ディスプレイと干渉して十分に開けない場合があります。今回、乗車したのはN700系の普通席でしたが、「座った人が普通にシートを倒す角度」ならばギリギリ干渉せずに済みました。

ただ「寝るつもりで深く倒す」場合は完全にぶつかってしまいますので、前のシートに人がいる場合は注意が必要です(最初から膝の上で使えば安全かも)。

  • ディスプレイを作業しやすい角度まで開き、前シートを通常利用の角度まで倒すとこのようにギリギリ触れずに済んでいる

今回利用したのはこだまで乗車した新横浜から大阪まで3時間37分。この先どれだけ作業時間がかかるか分からないので、ディスプレイ輝度はできるだけ抑えたいところです。

また、17Z990のディスプレイ輝度は、最も低いレベルでも比較的明るくてディスプレイ表示を十分視認できるのですが、光沢パネルを使っているため周囲が明るい状況で輝度を下げるとディスプレイへの映り込みが邪魔になります。

  • 南の窓側シートということで、ディスプレイを最低輝度にするとこんな感じで周囲が映りこんでしまう

新幹線で作業をしたのがちょうどお昼から15時までの太陽が南にある時間帯、指定した座席が進行方向に向かって左窓側という、光沢パネルにとってはあまりよろしくない条件でした。そのため、ディスプレイ輝度は下から8レベル目とBBench測定条件より明るい設定で作業をしています。

  • そのため、ディスプレイの輝度は明るめに設定した

いったん作業が始まれば、やはり解像度2,560×1,600ドットの17型ディスプレイを使うデザイン作業は、大変効率がよろしいです。屋外でこんなに快適なデザイン作業ができたのは初めてではないでしょうか。

17Z990の標準構成でシステムメモリの容量は8GBです。先日のレビュー記事でも「システムメモリが標準で8GBというあたりが少々心配」と述べましたが、実際にIllustratorでデザインワークをしてみると、アートボードサイズB3、レイヤー数20層、画像オブジェクト160点程度の加工で、表示の拡大縮小やスクロールなど特にストレスなく作業を進めることができました。

  • レイヤー20層、画像オブジェクト160点、アートボードB3サイズでも特に支障なく加工できた

ただ、A4サイズ画像のトレース処理などでは、システムメモリを32GB搭載したデスクトップPCと比べて処理時間が長くなるのは、体感レベルでも分かるほど違いがあります。

なお、新幹線のテーブルに17Z990を載せるとそれだけで一杯になり、マウスなどなどを操作する余裕はありません。そのため、ポインティングデバイスは本体搭載のタッチパッドだけが頼りです。

というと、「Illustratorで絵を描くなんて、とてもできないでしょ」となりそうですが、幸いにしてボードゲームのデザインでは「駒の枠にテキストや数値を配置したら、あとは駒の数だけ縦横同じ距離でコピーしまくる」「ゲーム盤のマス目をマスの数だけ縦横同じ距離でコピーしまくる」「ゲームの進行表やマーカーを配置するトラックを均等な距離で配置しまくる」という、キーボードで必要な数値やテキストを打ち込む作業が大半を占めるため、マウスが使えない状況でもそれほど支障はありません。

  • こんな感じで規則的な配列のシートや駒をデザインするのでマウスはそれほど必要ない