ウルトラモバイルPC(以下、UMPC)の市場を復活させたと言っても過言ではないGPDは、2019年5月からニューモデル「GPD MicroPC」の出荷を開始します。ワタシはGPDの歴代UMPCを買い続けている、真正のUMPCジャンキーです。発売は先ですが、日本正規代理店の天空からGPD MicroPCの試作機を借用できたので、購入検討モードでじっくりレビューをお届けします!
6型ディスプレイを搭載する小型ボディ
GPD MicroPCに採用されているCPUはGemini Lake世代の「Intel Celeron N4100 プロセッサー」(4コア4スレッド、1.10~2.40GHz)。メモリは4GB(LPDDR4 SDRAM)、ストレージはM.2形状でSerial ATA III接続の128GB SSDを搭載しています。
別シリーズですが、従来モデルの「GPD Pocket2」が当初「Core m3-7Y30」、途中から「Core m3-8100Y」を積んでいるので、スペック的にはGPD MicroPCのほうが見劣りしますね。メモリー容量も、GPD Pocket2の8GBより少ない6GBです(※試用機は4GB。メモリは当初4GBだったところ、6GBに変更されることがアナウンスされた。すでに出資したユーザーは追加で10ドルを出資するか、もしくは返金となる。詳細)。
しかし、ストレージはGPD Pocket2のeMMCに対して、GPD Micro2はSSDです。ストレージの読み書き速度はGPD Micro2に軍配が上がります。
ディスプレイは6型HD液晶(1,280×720ドット、245ppi、グレア、Gorilla Glass 4)を搭載。タッチ操作には非対応です。個人的にはタッチ対応ディスプレイを搭載してほしかったところですが、画面が小さな6型ディスプレイのWindows機では、タッチ操作は難易度が高すぎると判断したのかもしれません。
新旧インタフェースがてんこ盛り!
ネットワークエンジニアをメインターゲットにしたGPD MicroPCは、インタフェースが充実しています。
USB 3.0 Type-C(背面×1)、USB 3.0 Type-A(背面×2、左側面×1)、HDMI(背面×1)、RS-232C(背面×1)、microSDXCカードリーダー(左側面×1、最大2TB)、ヘッドフォン・マイクコンボジャック(前面×1)、ギガビットLAN(背面×1)と、これでもかと搭載。
RS-232Cインタフェースは、産業用計測機器などとの接続のために用意されたとのことです。
サイズは153×113×23.5mm、重さは約440g。バッテリ容量や充電回数を調べる「Battery report」コマンドを実行したところ、バッテリの設計容量は23,560mWhでした。バッテリ駆動時間は約6~8時間とアナウンスされています。
昨今のスマホと比べるとバッテリ駆動時間は少々もの足りないですが、USB Type-C経由でモバイルバッテリから充電できるので、運用次第で十分カバーできるはずです。
ボディは耐衝撃性ABS合成樹脂シェルで、表面はマットUVスプレーで加工されています。濃いメタリックグレーはGPD Pocket2と比べると質感が高いとは言えませんが、SF映画の秘密道具的な独特のたたずまいがグッときますね。