筆者はポルトガルといえば、中学生の時にドラクエIIIをやって「こしょう」が有名なことを知り、あとはクリスチアーノ・ロナウドが生まれた国であることぐらいしか恥ずかしながら知識がなかったのですが、「コルク」も名産品なんですね。そしてコルクは木の皮から作られていたとは。

大事な知識を筆者に与えてくれたのが、MWCの会場に出展していたポルトガルのスマホメーカ、iki Mobileでした。

  • iki Mobileの「コルクのスマホ」、BLESSとBLESS PLUS

最初に目撃した時は「へえ、コルクっぽいスマホケースをつくっているんだね」と勘違いして手に取ったのですが、ケースのくせに意外とずっしりとくるし、っていうかケース外れないし。とゴリゴリやっていたらスタッフに止められました。「やめてください、これスマホの本体なんですから」と。

  • フラグシップモデルのBLESS CLASSIC。専用スタンドももちろんコルク製。「将来はワイヤレス充電機能も持たせたい」と、メーカーの方が熱く語ってくれました

同社のスタッフいわく、「いまは背面パネルにコルクを使っているだけですが、ゆくゆくはいまはアルミニウム製のメインシャーシもコルクを原材料にして我が社がつくったコンポジット材(複合材料)に変えて、オール・コルクのスマホにしたいんですよ」と。え? でもなぜゆえにでしょうか。「そりゃもう、エコだからですよ」と同スタッフはまっすぐに答えてくれました。筆者も心が洗われました。

  • コルクの染色は自由自在なのだとか。カラバリだけでなく、刻印サービスも含めてカスタマイズ提供も受付けるそうです

でも衝撃とか水濡れとか、耐久性は大丈夫なのでしょうか。と聞くと、現在同社が開発している素材は強化プラスチックと同等の物性を備えているので、まったく問題ないということでした。

会場に展示されていたフラグシップの「BLESS CLASSIC」は599ユーロだそうです。日本円だと約7.6万円。製品パッケージには誇らしげに「Made in Portugal」の文字が。いや、本気(マジ)に、これは日本でもおしゃれな雑貨屋とかに置いてあれば売れる予感がすごくします。