スペイン・バルセロナで開催された携帯通信関連の展示会「MWC19 Barcelona」が2月28日に閉幕しました。今年は5Gがもはや“次世代”ではなくなり、出展各社が新しいビジネスの種を芽吹かせるために猛烈なアピールを繰り広げた、熱気あふれるイベントになりました。
しかし時代が先に進んでも、各社が丹精込めて作った最新のスマホはMWCの華であることに変わりありません。今年の注目端末については既に本誌でご紹介した通りですが、本稿は2019年MWCの番外地。会場で見つけた、ちょっとヒネリの効いた、いえ、かなりの世代を飛び越えてしまった“変わり種”のスマート端末をピックアップしてご紹介しましょう。
圧倒的じゃないか、この18,000mAhバッテリー内蔵スマホは
フランスのマルセイユに拠点を置くAvenir Telecom社のEnergizerブランドが超時空要塞のようなスマホ「Power Max P18K Pop」を発表しています。まずは証拠写真にご注目下さい、この超ド級サイズ。Smart Battery Caseを装着した筆者のiPhoneがまるで赤子同然です。厚さはゆうに3~4cmはありました。
いったいこの中に何が詰まっているのでしょうか。ブースに立つスタッフに聞いてみたら「18,000mAhのバッテリーが入ってるよ」だって。「っていうか、これスマホなんですか?」「はい、OSはAndroid 9.0ですよ」。
価格は600ユーロ(約7.6万円)のSIMフリー端末として今年の6月ごろに発売を予定しているとのこと。なんだ、案外安いんだね。でも、正直これ欲しいか? って話ですよ。重いし、デカイし。”薄型軽量”の時代と明らかに逆行してるし。
4日間に渡るMWC出展のハードワークを終えてようやくわが家に帰れるからなのでしょうか、上機嫌なスタッフが製品の特徴についてさらに深く教えてくれました。
「プロセッサーはMediaTekのHeilo P70。RAMは6GB積んでるからサクサク動作ですよ。ストレージは128GBあるし、microSDカードスロットでストレージを足せますよ。Dual SIM対応だし。そしてほら、デュアルレンズのインカメラがポップアップ!」。おお、ちょっと欲しい! クレジットカードは使えますか!
実は同社のブースでは本機の隣に、もう一つの大物が展示されていたという目撃情報もあります。
え、これって……。10,000mAhの内蔵バッテリーは(18,000mAhを見たあとでは)もう慣れて驚かないけど、「FOLDABLE=折りたたみ」「5G=ファイブジー」って……。すぐに理解が追いつきそうにありません。また夏頃に機会があったらマルセイユに出直そうかと思いますので、その際はどうぞよろしくお願いします。