評価作業で気が付いた「見ただけではわからないdynabook Gシリーズのいいところ」として次に紹介したいのがキーボードです(「いやそれ、見ただけでもスペック表でもわかりますから」という声が聞こえそうですが)。
確かにキーピッチ19mm、キーストローク1.5mmという数値からは、デスクトップPC用キーボードとそん色のない打ち心地が想像できます。実際、キーボードをタイプすると、運指する指がすれてストレスがたまったり、無理もしくは違和感のある指の動きでタイプしたりすることもありません。
キーを押し込む感触はしっかりしていて、むしろやや強めに指を押し返してくるほどです。押し込んだ指をカチッと受け支える、というよりは、バネ、いや、固めのゴムで「ぐにょん」と受け止める感触です。
手に熱さを感じにくい設計がいいところ
おっといけない。ここで訴えたかったのは、キーボードの打ち心地のよさ、ではありません(いや、dynabook Gシリーズのキーボードは打ち心地がよろしいですが)。パームレストも含めて「熱くならない」ので使っていて不快にならないのが「わかりにくいいいところ」その2なのであります。
評価作業中、電源プランを最大パフォーマンスにしてベンチマークテストのPCMark 10を回してみたところ、通常ならCPUがガンガン熱くなって、その影響でキーボードやパームレストも熱くなることが、ボディの薄い最近のモバイルノートPCではよくあることなのですが、dynabook Gシリーズではパームレストもキーボードも熱くなりません。ほんのりとキーボードの一部、具体的にはA段から上、K列から左のエリアがわずかに温かくなりますが、不快とまではいきません。CPUが全然仕事をしていないわけではなく、キーボードの上、ディスプレイ寄りのヒンジ近くは相当に熱くなっています。
なお、膝の上に乗せて使うときに影響する底面側の発熱ですが、こちらは、キーボード側で熱くなったエリアのちょうど裏側が熱くなります。ただし、それでも「触れているのがつらいぐらい熱い」というほどではありません。最大パフォーマンスの状態で長い時間膝の上で使用しても問題はないようです。
なお、膝の上で使うときによく問題になるのが、ディスプレイの最大開度です。この角度が130度前後だと成人男子(ちなみに筆者の身長は172センチ)が膝の上でノートPCを使うには開きがやや少ないのです。dynabook Gシリーズのディスプレイ最大開度は実測で約135度と、筆者が膝の上で使う場合にギリギリ自然な姿勢でディスプレイを視認することができました。評価作業中に電車の中で長時間使用しても首が痛くなったりせず(開きが少ないと「首を無理に曲げてのぞき込む」姿勢となって首が痛くなる)に済むようです。
さて前編では、Dynabook Gシリーズのデザイン、そして機能の「Genuine」な部分を見てきました。後編では、インタフェースやパフォーマンス部分の「Genuine」な部分を探っていきます。