皆さんはもう何度も目にしているとは思うのですが、やはり、「dynabook G」という製品を取り上げるときは「これまでの東芝からシャープ傘下のDynabookに生まれ変わって最初に登場する新製品」という書き出しに、未だになってしまいます。
それほどまでに、2018年6月にシャープ傘下となることが正式発表され、1989年から続いた”東芝のdynabook”に終止符が打たれたことは多くのユーザーと関係者に衝撃を与えた出来事(正直に言って“事件”といってもいい)でした。
dynabook Gは、2019年1月1日に生まれたDynabook株式会社から最初に登場する新規開発PCですから、業界的な感覚でいえば「最新鋭で最先端でギミックモリモリで尖ったエッジなノートPC」になりそうなところです。……が、そういう視点からdynabook Gを評価すると、気持ちいいほどにスカッと肩透かしを食らうかもしれません。
dynabookの本質は見た目や数値ではない
13.3型ノートPC「dynabook G」シリーズ4機種のうち、上位モデルの「G8」シリーズと「G7」シリーズの天板は、モバイルノートPCでよくある“ギラギラ光沢の金属感”というよりは、「オニキスブルー」と呼ばれる落ち着いた感じの暗めの青(というかほぼ黒)で、控えめなヘアラインが施されています。ミドルレンジのG6シリーズではカラーバリエーションに「パールホワイト」が用意されています。
ボディのサイズはW308.8×D211.6×H17.9mmと、同時期に登場した13.3型ディスプレイ搭載モバイルノートPCからみても標準的なフットプリントといえます(下表参照)。そして、ディスプレイの解像度は1,920×1,080ドットで最近のハイエンドモバイルノートPCでも増えてきた4K(3,840×2,160ドット)ディスプレイを搭載するモデルは用意していません。
dynabook Gの「G」はGenuine(本質)のGだと製品発表会で説明がありましたが、「それで“GenuineのG”ってどうなの」という声も聞こえてきそうです。
製品名 | 本体サイズ | 重さ |
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Dynabook:dynabook GZ83 | 308.8x211.6x17.9mm | 約859g |
LG:LG gram 13Z990 | 305.9x211.8x15.5mm | 約965g |
NEC:Lavie Note Mobile NM550 | 289×197.5×17mm | 約925g |
DELL:New XPS 13 | 302×199×11.6mm | 約1,230g |
しかし、今回の評価作業でdynabook Gシリーズを使い続けてみると、そういう見た目や数値「ではないところ」に、Genuineな要素が導入されていることがわかります。この記事では、そういう見えないところに隠れている「dynabook Gシリーズを使ってみてよかったところ」を一緒に探してみましょう。