忘れていた「片手スマホ」を思い出す

最近はスマホ選びで大画面の見やすさを優先し、片手操作については諦めている人も多いと思います。筆者もそのひとりで、使っているスマホは6.5インチと大きく見やすい代わりに、両手での操作が必須。手が塞がっているとき、無理に片手で操作しようとして落としかけたことが何度もあります。その現状に慣れてしまっていたので、正直なところAQUOS R2 compactを手にするまでは、スマホを片手で操作できる快適さなんてすっかり忘れていたのです。

AQUOS R2 compactを1カ月ほど使い込んだ今は、もはや両手での操作を煩わしく感じるほど。荷物で片手が塞がっているとき、つり革や手すりを掴んでいるとき、寒くてポケットから手を出したくないとき、片手の親指が画面のほとんどに届き、サクサクっと操作できる。「親指が届くって、こんなに快適だったのか」と、改めて思い知りました。誤解がないよう補足すると、AQUOS R2 compactの操作が快適なのは、ただサイズが小さいからでなく、ストレスなく片手操作ができるように考え抜かれたスマホだからです。

  • AQUOS R2 Compact

    端末の下に小指をかけたスタイルでも、親指が画面の端までしっかり届くため、片手だけで軽快に操作できます

  • AQUOS R2 Compact

    ジーンズの前ポケットに入れても、邪魔にならないほど小さく機動性も抜群。約1カ月使って最も強く感じたのは、「なんて軽快に使えるんだろう」ということでした

シャープの研究によれば、片手でぎゅっと握れるスマホの幅は65mm以下。しっかりホールドした状態で、画面の端まで親指が届く画面幅は60mm以下だそうです。AQUOS R2 compactの幅は約64mmで、画面幅は実測値で約56mm。ピアノだと1オクターブぎりぎり届くか届かないかくらいな筆者の手でも、途中で持ち替えることなく画面の端から端までほぼ親指が届きます。

絶妙なサイズ感に加えて、片手操作しやすいもうひとつの理由が、画面下の指紋センサー。指紋センサーをナビゲーションキーとして使えるUIが、親指でとにかく使いやすいのです。ディスプレイを切り欠いてまで指紋センサーを前面に配置したのは、おそらくこのためでしょう。

設定画面の「AQUOS便利機能」から、指紋センサーの設定を切り替えることで、指紋センサーをナビゲーションキーとして設定可能。指紋センサーをホームボタンとして使えるだけでなく、左になぞって前の画面に戻ったり、右になぞって履歴を表示したり、左右にスワイプしてアプリを切り替えたりできます。ほかのスマホでも似たようなジェスチャーUIが採用されていますが、AQUOS R2 compactは親指が指紋センサーにしっかり届くので、慣れると非常に直感的でサクサク操作できるわけです。

  • AQUOS R2 Compact
  • AQUOS R2 Compact
  • 写真左の設定画面で、指紋センサーをナビゲーションキーとして設定すると、ナビゲーションバーがディスプレイに表示されなくなり、画面が広く使えるメリットも。ただし、アプリが下部のノッチに未対応だと、写真右のようにノッチの部分を含め、ディスプレイ下部が枠外となってしまいます

  • AQUOS R2 Compact

    本体右にある電源ボタンではなく、指紋センサーに触れるだけでスリープを解除できるので、スムーズに使い始められます。指紋センサーを触ると振動が返ってくるので、ノールックでも操作可能です

サクサク気持ちいい操作性には、AQUOS R2 compactで採用されている「ハイスピードIGZO」の恩恵もあります。IGZOはシャープが開発した高画質かつ省電力な液晶ディスプレイですが、ハイスピードIGZOでは画面を書き換える速度(リフレッシュレート)が通常の倍である120Hz。スクロールやスワイプといった動作中も画面がぶれず、指の動きに画面がぴったりついてくるため、とてもなめらかに感じられるのです。

SNSなどの長いスクロールも実にスムーズで、高速スクロール中も文字が割としっかり見えます。Twitterを流し読みしつつ「いいね!」をつけていく作業で便利でしょう。サクサク動作する理由のひとつに、CPUがSnapdragon 845でメモリーが4GB、ストレージが64GBと、基本スペックが高いこともあります。コンパクトなスマホでありながら、シャープのフラッグシップモデル「AQUOS R2」とスペックで見劣りしないのも、AQUOS R2 compactの大きな魅力。考え抜かれたサイズに加え、親指で使いやすいUIやハイスピードIGZO、そして高レベルな基本スペックが相まって、快適な片手操作を実現しているのです。