日本マイクロソフトのMicrosoft Precision Mouse(プレシジョン マウス)(GHV-00007)は、Bluetrackテクノロジを搭載し、最大3台のデバイスで利用可能な6ボタンマウスだ。Bluetooth接続とUSB接続の両方に対応しており、前者の場合は最大3カ月の駆動が可能とされている。

プレシジョン マウスといえば、同社のSurface向けである「Surface Precision Mouse」(FTW-00007)が有名だが、こちらは特にSurfaceに限定せず、Windows 10やWindows 8.1、Mac OS X、さらにはAndroidまで、幅広く対応することが特徴だ。

今回はこのMicrosoft Precision Mouseについて、遅ればせながら使い勝手をチェックしてみた。なお特に断りのない限り、試用はWindows 10環境で、Bluetooth接続で行っている。

段階のあるホイールへの切り替えに対応

本製品は、これまでの同社製マウスのイメージを一新する、さまざまな特徴を備えている。ひとつはホイールで、無段階でのスクロールに加えて、一般的なマウスと同じ、段階のあるスクロールにも対応している。これらはマウス手前にあるボタンで、切り替えられる仕様になっている。

これまで同社マウスの特徴だった、回転させる際に段階のないホイールは、愛用者も多い一方、狙ったところでピタッとスクロールを止められないこともあり、一般的なマウスに慣れたユーザからすると、馴染みにくい仕様だった。筆者自身、この仕様のマウスを過去にしばらく使って「合わない」と判断して以降、同社のマウスは購入の候補から外していたほどだ。

  • 製品パッケージ

  • 同梱品一覧。付属ケーブルは充電および有線接続時に利用する

  • 正面。やや傾いているが無難な形状

  • 背面。アイコンでマイクロソフトの製品であることが分かる

しかし今回の製品は、ボタン一つでこれを切り替えられるようになったため、この問題が解消された。無段階での慣性ありのスクロールは、上下方向に長距離をスクロールする場合には便利なので、そうした場合にだけ切り替えるといった使い方ができる。

ただしその代償として、チルトホイールが廃止され、左右スクロールに対応しなくなっている。後述のユーティリティで、上下スクロールを一時的に左右スクロールに切り替えるトグルを割り当てることは可能なのだが、表計算ソフトで左右スクロールを多用していた人からすると、若干不便な仕様だろう。評価が分かれるであろうポイントだ。

  • 左側面。3ボタンある中央のボタンには仮想デスクトップ機能「タスクビュー」が割り当てられている

  • 右側面。こちらにはボタン類は何もない

  • ホイールは段階ありと無段階を切り替えられる。切り替えはホイール上のボタンで行う

  • CDとのサイズ比較。基本的にデスクトップ用だが極端に大柄というわけではない