色鮮やかな有機ELディスプレイでは当然ながら、カメラでとらえたシーンもより色鮮やかに見えます。その美しい画面を見ながらシャッターを切ると、それだけで自分の腕前があがったような感覚に。スマホで写真を楽しむにはカメラの性能はもちろん、ディスプレイも重要なのだと改めて気づかされました。

それはもちろん、動画でも同じ。Xperiaでは強力な5軸手ぶれ補正を効かせた4KHDR動画が撮影できますが、このディスプレイならその映像の美しさをより堪能することができます。

  • ディスプレイがきれいだと、当然ながら切り取った風景もきれいに見え、それだけで写真撮影が楽しくなります

スマホを横に構えるとカメラが起動!

さて、AIによるシーン認識とともに、もうひとつ最近のスマホカメラのトレンドと言えるのが、決定的シーンを逃さずに撮れる機能です。

Xperiaシリーズには以前から、被写体の動きを検知して記録を開始し、シャッターボタンを押した瞬間から遡って、ベストだと思う4枚を抽出してくれる「先読み撮影」機能が搭載されています。

加えて「Xperia XZ3」には、スマホを横に構える動作でカメラが自動起動する「スマートカメラ起動」も新たに追加されました。カメラを起動はカメラボタンの長押しでもできるのですが、本当に慌てているときはボタンを押す動作さえ煩わしいもの。「スマートカメラ起動」はそういうとっさのときに役立ちそうです。

  • 「先読み撮影」はジャンプ写真の撮影時などに便利。シャッターを切るのが遅れても、動きを検知したところまで遡ってベストショットが狙えます

  • 撮りたいものにさっとカメラを向けると丸い枠が表示され、これをタップするとカメラが起動するしくみ。設定によってはワンタップで起動&撮影もできます

「ボケ」機能はコツが必要。アップデートに期待

「Xperia XZ3」のカメラはシングルレンズですが、これまた最近のスマホカメラで人気の、被写体の背景をぼかせる機能も搭載しています。「モード」から選択できる「ぼけエフェクト」というアプリがそれ。ダブルレンズスマホのように被写界深度情報をもとにぼかすのではなく、ピントをあわせた被写体とぼかした背景を個別に撮影して合成するしくみです。

このモードでシャッターを切ると、撮影が2回行われるので、その間はスマホを動かさないのがコツ。撮影後にもぼけ味を細かく調整できますが、背景がごちゃごちゃしている場合などは被写体の切り抜きがうまくいかず、自然なぼけに見えないケースもあります。

このほか「モード」からは、様々なフィルター効果をプラスできる「クリエイティブエフェクト」、実際の風景にCGを重ねられる「ARエフェクト」といったアプリも選択可能。さらに動画では「スローモーション」撮影も楽しめます。

  • 2枚の写真を合成してぼけ味を演出する「ぼけエフェクト」。撮影後にぼけ味の細かな調整ができます

  • フィルター効果を楽しめる「クリエイティブエフェクト」では、選んだ効果をさらにカスタムして楽しめます

  • コミック風や海の中、恐竜など、実際の風景にCGを重ねておもしろい写真が撮れる「ARエフェクト」では、撮影後にCGを編集できます

大きく進化したフロントカメラ。セルフィーもGOOD

先ほどメインカメラやCPUのスペックは、前モデルの「Xperia XZ2」とほぼ同じと書きましたが、その一方で進化しているのが、セルフィー用のフロントカメラです。1320万画素と高解像度かつメインよりも明るい、F値1.9のレンズを採用。さらに「モード」から「ポートレートセルフィー」を選択すると、背景をぼかしたり、美肌などのビューティー効果を加えたセルフィー撮影ができます。こちらはメインカメラ用の「ぼけエフェクト」とは違い、シャッターを切るのは1度だけ。

ぼけ味は撮影時に調整するしくみで、よりも自然に背景をぼかした写真が撮れます。さらにビューティー効果を細かく設定することが可能。これまでは美肌といっても、あくまでナチュラルな補正に止まっていたXperiaシリーズですが、「Xperia XZ3」ではもっと盛りたいという女性のニーズにもしっかり応えてくれます。

  • 「ポートレートセルフィー」では、背景のぼけ味や美肌、肌の明るさ、目の大きさ、顔の輪郭の補正などが設定可能

  • フロントカメラでは、メインカメラの「ぼけエフェクト」よりも自然なぼけ味が楽しめます