iPhone XSでのビデオ撮影と再生は、これまでのiPhoneから驚くべき進化を遂げている。撮影の部分は次回以降、カメラの話題で詳しく述べるが、センサーの大型化と画像処理プロセッサの強化によって、ビデオについても暗所が非常に強くなっている。

iPhone Xでは、夕方写真モードで撮影しているのをビデオモードに切り替えると、プレビュー画面がぐっと暗くなってしまっていた。しかしiPhone XSでは、そうした明るさの変化が起きなくなった。

加えて、1080p以下の解像度ではシネマ品質の手ぶれ補正が、30fps以下では拡張ダイナミックレンジがそれぞれ利用できる。デフォルトとなっている1080p/30fpsで撮影したビデオをiPhone XS Maxで表示すると、手持ちにもかかわらずぴたっと止まった映像が、より幅広い明暗や色で再現されるのだ。

以下にいくつか作例を用意した。iPhone XS Maxで撮影し、iMovieでつなぎ合わせたビデオをYouTubeにアップロードしている。特に夕方の海岸の映像は、これまでのiPhoneでは暗くなりすぎて破綻していた風景であり、「撮れないモノが撮れるようになった」という驚きがあった。

特に、背景が夕日の海岸に立っている看板の文字もきちんと読めるのには驚かされた。