今回、6色のカラーバリエーションを揃えたモデルは「iPhone XR」と名付けられた。iPhone XSのように全画面デザインを採用しているが、より価格を抑えられる液晶を搭載したディスプレイのテクノロジーには、「Liquid Retina」という称号を与えた。
iPhone 8以前も液晶ディスプレイだったじゃないか、と思われるかもしれないが、iPhone 4以降はRetinaディスプレイ、iPhone 6以降はRetina HDディスプレイと命名されてた。iPhone Xでは、Super Retinaディスプレイとなっており、これと区別するためにLiquid Retinaという名称がつけられることになった。
もちろん、有機ELと液晶では根本的に仕組みが異なっていることは言うまでもない。有機ELのSuper Retinaディスプレイは458ppiに対して、液晶のLiquid Retinaディスプレイは326ppiと、画素の密度が異なる。 このため解像度も、5.8インチのiPhone XSが2,436×1,125ピクセルに対して、6.1インチのiPhone XRは1,792×828ピクセルにとどまる。2017年モデルのiPhone 8 PlusはフルHD解像度の1,920×1,080ピクセル、401ppiであったが、iPhone XRのLiquid Retinaディスプレイの解像度はやや低く抑えられているのだ。
iPhone XSのようなプレミアムモデルではないとしても、オールスクリーンとTrueDepthカメラを備えるモデルを「X」と名付けることに対して疑問はない。しかし「R」とはどんな意味なのだろうか。英単語から考えれば、「R」はRegular(普通の)、Reduced(減らした)、Reach(届く)、Revolutionally(革新的)などが浮かぶ。ただし、iPhone XSが存在する以上、革新的なという意味合いは含まれないだろう。
であれば、iPhone 5cのように、カラーバリエーションが豊富なモデルに「C」とつけるとわかりやすかったようにも感じる。