――今回の衣装は"快盗"サイドの銀を基調としたものですが、"警察"の衣装も白地に金をあしらった、非常に派手な格好になりましたね。
警察の衣装もかなりスタッフさんのこだわりが入っています。着けているワッペンもパトレンジャーのみんなと違うものですし、腕時計に入っている文字も異なっています。みんなは「TECHNICAL UNIT」と書かれているのに対し、ノエルだけは「UNDERCOVER OFFICER」と入っているなど、すごく細かい違いがあるんです。
――元木さんがノエルを演じる上で、特に心がけていることとは何でしょう。
フランスから来た謎の男ということで、エレガントで優雅な感じを出そうとしています。いちばん気をつけていることといえば、とにかく身振り、手振りを大きくする、というのは意識してやっていますね。何かひとつの動きをするとき……手元のモノを取る、みたいなときでも、一回手をグルリと回して取るとか(笑)。なにかひとつ動作を加えていこうとしています。「ボンジュール」とあいさつをするときの仕草を大きくしていって、ムダなエレガントさ(笑)を出していこうと心がけています。
――そういったオーバーアクションについては、以前の教育番組で子どもたちと接してきた経験が生きていそうですね。
そうですね。子どもって「変顔」が好きですから(笑)。あと、舞台でお芝居をやってきていますから、そこでの表現方法も積極的に取り入れています。ノエルって、自分はカッコいいと思ってエレガントに振る舞っているんですけれど、まわりからは「なんだアイツ」みたいに、ヘンに見えてしまう。そこが面白いところでもありますので、オーバーな動きはどんどんやっていきたいと思っています。
――初めて変身を行ったとき、どんな気持ちになりましたか。
やっぱり「変身」のポーズを取るのも、かけ声を言うのも、楽しいんですよね(笑)。子どものころはごっこ遊びでやっていましたけれど、本気で変身するという機会はなかなかないですから。しかもノエルの場合、快盗チェンジと警察チェンジ、2種類の変身ができますからね。パトレンエックスの状態から快盗チェンジをして、ルパンエックスになったりもするんですよ。変身した状態からさらに変身するというのも、なかなかレアな体験なんじゃないかって思っています。
――すでに撮影開始から半年以上たっている『ルパパト』チームに後から加入するにあたって、みなさんと打ち解けたきっかけのようなものがあれば教えてください。
最初にみんなと会ったのは、ノエル登場回のホン(台本)の読み合わせでした。そのときは「初めまして! 元木聖也です」とあいさつして、その日は終わったのですが、その帰り道に「明日は、いま撮っている回のアフレコがあるから、よかったら来ませんか」と誘っていただいて、たまたま僕も翌日はオフだったこともあって、アフレコを見学しに行ったんです。そこではルパパトの6人が全員そろっていて、見学だから帰る時間はいつでもいいと言われていたのですが、2~3時間のつもりが、みんなのアフレコが終わるまで5~6時間ずっと見ていたんです。変身後のキャラクターに声を入れるという作業がとても興味深くて、のめりこんでしまいました。
そうしているうちに、パトレンジャーの3人がアフレコ終了になり、僕より先に帰ってしまいまして。その後1時間くらいしてから僕も出たんですが、3人がカフェでお茶していたらしく、前もって連絡先を交換していた(結木)滉星くんから「一緒に来ない?」と誘ってもらって、そのままカフェで6人といろいろおしゃべりしました。そのとき、だいぶ打ち解けることができましたね。