照りつける光とムワっとする熱気。工場の中だというのに、まるで炎天下にいるよう。草津工場にはさまざまな試験室があり、-25℃から50℃まで環境を再現できる部屋もあります。
まずは「環境試験室」です。部屋の中の温度は、窓からの日差しや外気温の影響を受けるので、試験室の温度を上げるだけでなく、太陽熱もライトで再現しています。さらに試験室の中に、住宅を模した部屋を作って温度センサーを設置。エアコンのセンサーが外気温と日射を検知したのち、快適な運転ができるかどうかを検証していました。
続いて「サイクロ実験室」に移動。夏の厳しい暑さでも冷房運転がちゃんとできているかを試験します。この実験室が、室内で-25℃から50℃までの気温を再現できる部屋です。
場所を変え、今度は冬の気温を再現した「低温試験室」に。豪雪地や寒冷地を想定した試験をしています。エアコンを暖房運転すると室外機に霜がつき、そのままにしておくと運転効率が悪くなるので、「霜取り運転」をして霜を溶かします。
しかし一般的に、霜取り運転をしている間は室外機を温めるため、室内は寒くなってしまいます。前述したように、エオリアXシリーズは、霜取り運転中も暖房を止めないよう、コンプレッサーの廃熱を霜取りに利用する「エネチャージシステム」を搭載しています。
「低温試験室」では、外気温が低くなっても問題なく運転すること、「エネチャージシステム」が効率よく動いて室内が快適かどうかなどを検査します。
さらに、実際に寒冷地・豪雪地に設置した室外機に小型のカメラを取り付け、リアルタイムにデータを計測しています。試験室だけではわからない、雪などの影響を本物の使用環境で確認しているというわけです。