さて、気になるカキ氷の状態ですが、明らかに従来のカキ氷器で作ったものより食感がよいと感じました。今回は同じドウシシャの「電動本格ふわふわ氷かき器 DCSP-1651」でもカキ氷を作ってみましたが、食べ比べてみると食感がまったく違います。

DSHH-18で作った氷は口のなかでシュワっと溶けるのですが、比較用のDCSP-1651で作った氷は少しザラッとした食感が残ります。また、削られた氷を観察すると、比較用のDCSP-1651のカキ氷は氷が粒状に近い形状なのに対し、ヒーター搭載のDSHH-18で削ったものは細い繊維状になっていました。

  • ドウシシャ「電動わた雪かき氷器 DSHH-18」レビュー

    比較用で使った2016年発売の「電動本格ふわふわ氷かき器 DCSP-1651」。こちらも「ふわふわのカキ氷」が作れるといわれるカキ氷器

  • ドウシシャ「電動わた雪かき氷器 DSHH-18」レビュー
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  • 左がヒーター付きのDSHH-18、右がヒーターなしの旧製品で削ったカキ氷。ヒーターなしのカキ氷は粒状の氷ですが、ヒーター付きは氷の形が細長い繊維状になっているのがわかります

メリットとデメリットを把握してから購入を

「ヒーター搭載」であるためのデメリットも存在します。ひとつは、前述したように余熱の作業が面倒なこと。もうひとつは、暖めながら削るため、氷をセットしたあとに溶けた水がポタポタと落ちてくることです。氷を削っている間は水は落ちてきませんが、削る手を止めると水がしたたります。この落ちてくる水を、カキ氷の器に溜まらないようにするのが少々面倒でした。

また、作ったカキ氷は溶けやすいため、すぐに食べないと残念な状態に。とはいえ、口のなかでスーッと溶けるカキ氷を作るには、可能な限り薄く氷を削らないといけないため、「溶けやすい」のはしかたないところです。

【動画】音声が流れます。ご注意ください。
氷が削られはじめるまでは水がポタポタと。薄い氷は水に触れると溶けてしまうため、氷が削られると同時に容器内の水を捨てるか、容器を取り替える必要があります

長年カキ氷器を開発してきたドウシシャだけあり、メリットも多くあります。最大最高のメリットは、やっぱり「ヒーター」のおかげで失敗なく美味しいカキ氷を作れること。そのほか、本体の高さが44.5cmと大きいのですが、2つのパーツに分離して重ねて収納可能など、使い勝手にも配慮があります。

とくに嬉しいのが、氷ケースや氷を押さえるスパイクベースなど、食材に接触する部分がすべて取り外し可能・水洗い可能な点。普通に水を凍らせたカキ氷以外に、コンデンスミルクやシロップを混ぜた「洗わないとベタベタする食材」を使った氷も、ためらわず削って美味しいカキ氷をいただきました。

  • ドウシシャ「電動わた雪かき氷器 DSHH-18」レビュー

    スパイクベースや氷ケースは取り外せるので、水でジャブジャブと洗えます。味付き氷を削ることにも、気持ち的な抵抗がありませんでした

  • ドウシシャ「電動わた雪かき氷器 DSHH-18」レビュー
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    個人的に一番気に入ったのが、牛乳とコンデンスミルクを混ぜた氷です。これに甘いフルーツをのせれば、台湾式カキ氷を手軽に作れます

最近のカキ氷器は、実売で5,000円前後の製品が売れ筋です。DSHH-18はヒーター搭載のためか、実売で8,000円から10,000円と少々割高な印象があります。余熱や落ちてくる水を処理する手間も、評価が分かれるところです。ただ、なによりこのクオリティのカキ氷が食べられるなら、コストパフォーマンスは悪くありませんし、多少の手間を考えても満足できるのではないでしょうか。