メモリクロックは、IntelならDDR4-2666、AMDならDDR4-2933あたりが現在のスタンダードだ。もっとも、ショップブランドPCなどコスパを重視するPCでは、DDR4-2400あたりが標準構成となっている場合も多い。
より高いパフォーマンスを求めるOCメモリでは、COMPUTEXにおける展示のなかでもっとも高クロックだったのがADATAの「XPG SPECTRIX D80」のDDR4-5531(製品版はDDR4-5000)。ほかにも、GALAXの「HOF EXTREME Limited Editon」が製品版としてDDR4-5000(CL21-26-26-46)に対応する。G.Skillの「TridentZ RGB」もDDR4-5066をデモしていた。
DDR4-5000、5GHzと言えば、Intelが現地で発表したCore i7-8086KのTurbo Boost時の最大クロックも5GHz。5GHzのCPUと5GHzのメモリという組み合わせが、2018年下半期のトレンドとなるかもしれない。
5GHzという高クロックは、標準的なガーバー設計ではなかなか難しい。当然メモリチップは選別品となり、そこから生産されるモジュールも少数にとどまりそうだ。その上で、ADATAのXPG SPECTRIX D80では、10層基板を採用しているとのこと。マザーボードでも10層基板を採用するのはよほどのハイエンド製品に限られる。
冷却も、ADATAのXPG SPECTRIX D80では「ハイブリッド冷却」に対応している。空冷でも利用できるが、水冷でも利用できる。LED発光している部分がパイプ状になっており、ここを冷却液が流れる仕組みだ。
パイプがクリアのためLEDの光り方も独特のものとなっている。最近ではくもりガラス状の樹脂パーツで光を拡散させるものが主流だが、この製品では個々のLEDがなんとなく判別できるような発光だ。