広大な研修センター設立、ASEANへの波及効果に期待
三菱自動車はバンコク北部のパトゥムタニ県に「エデュケーション・アカデミー」と呼ばれる研修センターを設立した。約8,700平方メートルと広大な敷地面積を有する同施設では、販売会社のスタッフやMMThの社員などに対し、常時100~150人体制で研修を実施することが可能だ。MMThの生産500万台記念式典の翌日には、同センターの開設記念式典を開催した。
開設記念式典には前日に続き、益子氏や一寸木氏らが参加。施設内を見学するパートでは各セクションで担当者による解説も行われたが、一寸木氏が直接、益子氏や記者たちに説明する姿や、両CEOがスタッフに積極的に声がけする姿が見られた。
「エデュケーション・アカデミー」は2018年初旬にすでにソフトオープンし、その機能を発揮し始めていたが、今回のグランドオープンにより、全ての機能が使えるようになった。この施設は、タイ国内における研修機能はもちろんのこと、ASEAN地域諸国の研修ハブとしての機能も果たすものと期待されている。秘匿関係についてもしっかりとしているので、発売前の新型車の研修なども行える施設となっている。
作業の“見える化”が特徴
施設内は実際に存在するディーラーなどを想定していて、セールスフロントやサービスフロント、サービスピットなどを模した研修室で実際の業務に則した研修を受けられるようになっている。そこには三菱自動車が理想とするディーラーの姿がある。特徴的に感じたのは作業の“見える化”で、サービス作業を待つロビーを模したソファのあるスペースには、撮影所セットのようにイラストでサービスピットが描かれていた。
サービスピットには最新の機器が置かれ、質の高い作業が習得できるようになっているほか、コンピュータ作業の研修なども受けられるようになっている。その規模感、設備などは一流の雰囲気にあふれていて、ここで研修を受けた経験そのものが、三菱車の品質、ディーラーマンの資質について、よい方向に影響することは間違いなさそうだ。