• キュウレンジャーVSスペスク座談会

――4年の歳月が流れてそれぞれの暮らしをしていたキュウレンジャーのみなさんが、かつてのユニフォームを身に着けて戦線に復帰するくだりはファンにとってもうれしい場面でしたね。

岐洲:あのシーン、心にグッときますよね。

南:でも僕の場合、ネクタイを締めているところにあのコートを着るので、ちょっと浮いているかもしれない(笑)。

石垣:あれ、どんなネクタイをしたら一番合うか、現場で少し会議が始まりましたからね。

南:いや~(笑)。あのコートに何を合わせれば似合うのか、なかなか難しいですよね。やっぱり、タンクトップがよかったとは思いますが。

石垣:どうしてもネクタイに目がいくんだよね(笑)。でも、南くんはスタイルもいいし、背が高いから何を着ても似合うんだよ。

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南:大統領としてのスーツ姿から、昔のコートを羽織って戦いに赴く……という場面には、演じる自分としても、いろいろな思いを込めています。それまでの日常感から、ふたたび戦闘へ向かうわけなので。あのコートを着ることで、ミスマッチが逆にマッチしているというか。

石垣:自分で言っちゃうんだ(笑)。

南:ピッタリというのではなく、ミスマッチである前提で、ああいうスタイルが良かったのかなと思いました。

石垣:あのコートがツルギのトレードマークだからね。ラッキーもそうだけど、戦いから離れていた戦士が、ふたたび戦いの場所に戻るって感じをうまく出していたよね

――『スペース・スクワッド』のとき、石垣さんは脚本作りの段階からご自分でアイデアをどんどん出していったとうかがいました。今回もそういったアイデア出しをされた部分がありますか?

石垣:ありますね~。今回はキュウレンジャーとスペース・スクワッドのクロスオーバーということなので、キュウレンジャーのファンの人も存分に楽しめる作品にしたかったんです。テレビ本編の第18話を回想シーンに取り入れて、そこから今回の作品がつながっているという風にも見せようとしました。かつての撃とラッキーとのコンビネーションを知っているナーガ(ヘビツカイシルバー)に18話につながるある台詞を言ってもらったのは、僕のアイデアなんですよ。あとは、冒頭で撃がラッキーの決めゼリフ「よっしゃラッキー!」と言うところ。これは意図的にやりました。その上、ラッキーが「よろしく勇気!」って言ってくれる場面もあります。撃とラッキーがお互いの決めゼリフを言いあうことにより、そのセリフそのものが強く印象に残るんですよ。

南:ツルギの決めゼリフ「刮目せよ!」って、他の誰かに言ってほしかった(笑)。

石垣:それはなかったな~。

岐洲:ギャバンは目をひきますから、いつも"刮目"されてますよね(笑)。

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石垣:今回はシリアス風味が強かったので、あまり遊んだシーンがなかったんだけれど、もうちょっとコミカルなテイストの作品だったら、ラッキーの観てる前で撃とツルギがささいなことで言い争って、ラッキーが「ここで言い合うのかよ!」とか、いろいろと笑えるかけあいもやりかったな。

岐洲:そういうの、楽しいですよね。

南:ツルギとしては、大統領の責任がありましたし、常に真面目でいないと(笑)。

石垣:南くんは、さすがにキュウレンジャー(素面メンバー)の最年長だけあって、芝居の経験も豊富にあるし、声もいいから台詞も通る。やっぱり彼がしゃべっていると、現場が締まりますね。なんせ、俺より顔が老けてますから(笑)! 

南:ああ、持ち上げてから落とす!(笑)