-- FileMaker Cloudの動向は、いかがでしょうか。

エプリング 予測を超えて成功しています。特に日本のお客様は導入前に綿密に調べる傾向がありますが、昨年のカンファレンスのアンケートによると半数以上のお客様がFileMaker Cloudに関心を持っています。これはとてもうれしいことです。

日比野 日本でFileMaker Cloudのサービスを開始したのは2017年7月でした。当初はまず試してみるためにFileMaker Cloudでライセンスを新たに契約する方が多かったのですが、現在は約半数がオンプレミスからFileMaker Cloudに移行したお客様です。オンプレとFileMaker Cloudを併用している事例も、もちろんあります。

荒地 サーバ管理者がIT部門の専門家ではないために、運用しやすいFileMaker Cloudを採用する事例もあります。クラウドというとセキュリティを心配する傾向がありますが、2017年のFileMakerカンファレンスでアマゾン ウェブ サービス ジャパンの方を招いたセッションを実施したりすることで、安心して導入していただけたという話も聞いています。ほかには、サーバマシンをリプレースしたり、それまでサーバを管理していた人が転勤するなどのタイミングでFileMaker Cloudに変更することもあるそうです。

FileMakerプラットフォームは生産性向上を目指し続ける

-- FileMakerプラットフォームの一層の充実を図ったバージョンアップのことですが、企業として目指すところは?

エプリング 私たちが目指しているのは、これまでと変わらず、チームの仕事の生産性を上げることです。

日比野 生産性を上げるためには、JSONやcURL、FIleMaker Server 17で正式に実装されたFileMaker Data APIなど、ほかのシステムとの連携も手間とコストを軽減するために重要です。

小林 Webで公開されている郵便番号と住所のデータを連携すれば常に最新の情報をFileMakerで利用できるという例は、ご覧になったことのある方が多いかもしれません。でもこのような例だけでなく、連携できるデータはもちろんたくさんあります。たとえば生殖医療を手がける医療機関で、体外受精卵の経過を画像で観察する機器と連携して、目的の画像をすぐに見つけ出せるFileMakerのカスタム Appの開発をしている例もあります。

エプリング チームの生産性を上げるために最適な製品を手の届きやすい価格でお客様に届けることが、私たちの企業としてのモチベーションになっています。チームの情報が散らばって非効率な状況から情報を共有できる状況へと変えるために、仕事に合わせてカスタマイズできるFileMakerプラットフォームを提供していきます。