ESR(延長サポート版：Extended Support Release)もバージョン60をベースに

Mozillaでは、法人向けにセキュリティ修正だけを行うESR(延長サポート版：Extended Support Release)を提供している。新機能などの実装を行わないことで、従来機能への影響を最小限に抑えることが目的である。

図7 ESR版のダウンロードページ

これまでの記事でも紹介したように、本来は、バージョン59ベースでリリースされる予定であったが、バージョン60でのリリースとなった。

図8 FirefoxとESR版のリリース予定(Mozilla JapanのWebページより引用)

8月28日にリリース予定のFirefox 62前までが、検証期間となる(途中にFirefox 61のアップデートを含む)。

Firefox 57以降、旧式(Legacy)のアドオンを使い続けるためにESR版を使っていたユーザーも少なくないであろう。残念ながら、Firefox 61と同時にリリース(予定)されるFirefox ESR 52.9.0までの利用が最後となる。このあたりにも注意をしてほしい。

今回、1つの節目となったバージョンアップであるが、見た目には大きな変更は少ない。Quantumプロジェクトは、Firefox 62あたりまで予定されている。とはいえ、バージョン60をベースとしたESR版の提供により、現在の機能が当面の標準となることとなる。アドオンなどについても、バージョン60での動作検証などが重要になってくるであろう。このあたりについては、Mozillaのコミュニティの動向などについても紹介していきたいと思う。