Fluent Designを全面的に採用した「設定」
コントロールパネルからの脱却先となる「設定」は、さらなる機能拡大と、Fluent Designを使った効果が各所にかいま見られる。下図は同バージョン1709と同バージョン1803の「設定」を並べたものだが、見比べてみるとその違いが際立つだろう。
トップカテゴリーはバージョン1709を引き継いでいるが、サブカテゴリーの項目は大きく変化している。まず、<システム/サウンド>が新たに加わり、入出力デバイスの選択や音量の変更が可能になった。<デバイスのプロパティ>から呼び出されるのは旧来のダイアログベースだが、この辺りは今後の機能更新プログラムに期待するしかない。
アプリごとのボリューム調整を「設定」で実行
だが、アプリケーション単位の音量設定は、従来の「音量ミキサー」と共に<アプリの音量とデバイスの基本設定>から利用可能になった。「アプリ」セクションに並ぶアプリケーションごとのスライダーを左右に動かすことで、異なる音量を調整できる。
作業に没頭できる「集中モード」
新たなサブカテゴリーとして注目したいのは<システム/集中モード>だ。以前は「非通知モード」として知られた機能を拡張し、プレゼンテーション中やPCゲームを楽しんでいる時間帯、もしくは帰宅時など場面に応じて、通知抑制やアラームの消音が可能になる。選択できる場面は一定時間帯やディスプレイ複製時(プレゼンテーション時)、ゲームプレイ時、自宅在宅中の4種類。特にBYODとして仕事にも利用するPCを帰宅後に開き、仕事に関する通知が多数現れると、せっかくのオフタイムが残念なものになってしまう。このようなシナリオを想定した新機能は歓迎したい。
さらに集中モードは、<優先順位のみ><アラームのみ>といった設定を付与できる。前者は選択したアプリケーションや特定の連絡先に限定した必要最小限の通知許可を出す設定。なお、タスクバーにピン留めした連絡先(Peopleボタン)は優先的に通知する。また、PCとリンクしたスマートフォンに対するSMSメッセージやメールをCortanaが通知する機能があるものの、iPhoneには対応していないため、Androidユーザーの方はお試し頂きたい。後者は文字どおりアラーム以外の通知をすべて非表示にする。
「ディスククリーンアップ」が不用に
自動的に不要なファイルを削除する「ストレージセンサー」は、わずかな改良が加わった。まず、実行タイミングを毎日/毎週/毎月/自動の4種類から選択可能になり、一時ファイルとダウンロードファイルに対する削除タイミングも不可/1日/14日/30日/60日の5種類から選択できる。また、機能更新プログラムを適用すると9日間保持する以前のWindows 10を即時削除する項目も加わった。さらに<今すぐ空き容量を増やす>からは縮小表示ファイルやWindowsエラー報告ファイルなどの不要ファイルが削除できる。つまり「ディスククリーンアップ」がようやく不用になったのだ。
Bluetooth or Wi-Fi経由でコンテンツを共有
Bluetoothもしくは無線LAN経由でファイルや情報を共有する「共有エクスペリエンス」も使い勝手が向上した。新たに受信したファイルの保存先が加わり、Windows 10デバイス同士で情報共有する場合、相手の受け入れ確認プロセスを踏むため、見ず知らずの相手とファイル共有するようなセキュリティの問題は発生しないだろう。
システムカテゴリーに関しては、<システム/マルチタスク>に「タイムライン」上にお薦め情報を表示するスイッチが加わったことを確認できる。