――寡黙な福田とは対照的に、勝也さん演じる三崎は口が達者で、Season1・第1話冒頭からいきなりトークスキルを爆発させていました。あそこで『アマゾンズ』の世界に引き込まれた人も多かったのではないでしょうか。

勝也:ありがとうございます。

俊藤:俺たちが狩りに赴いた民家の様子を不審がる近所の奥さんをごまかすため、三崎がとにかくしゃべりまくるってシーン、あれって全部アドリブなんだよね。

勝也:そうなんです。石田監督から「冒頭のところ、あれ考えてこいよ」なんて言われて、家でひたすら考えて考えて、セリフを作っていたんですよ。ダニ退治とか、害虫駆除の知識を入れていきました。

俊藤:でも「コンニチワァ!」って、ヘンなイントネーションであいさつするんだよな(笑)。

勝也:そうです(笑)。あれ、イベントでもマネしてくれる人がいてうれしかったですよ。

宮原:たくさん言われてたね。

俊藤:手を振りながら「コンニチワァッ!!」って声かけている人がね(笑)。

勝也:「三崎くん、コンニチワァ!」って言われるんで、「あ、はい!」って。

田邉:あれって、無意識にあんな抑揚になってるんだって。

俊藤:ずっと普通に「こんにちは」って言ってるつもりなんだ。

勝也:そうそう。あまり狙ってやってるわけではなかったんですが(笑)。

――『アマゾンズ』のドラマの魅力の一つに、駆除班メンバーの"ファミリー"的な絆があると思います。こうしてお話をうかがっていますと、役柄と同じくみなさんのチームワークの良さが伝わってきますね。

宮原:先ほど言いました3体のアマゾンとの乱戦シーンは、Season1・第1話冒頭から始まった駆除班の連携プレイの「完成形」だと思っています。

勝也:みんなの呼吸がピッタリ合っていました。

俊藤:望にそう言ってもらえて、俺もうれしいね!

勝也:個人的に印象に残っているのは、マコさんが俺の"義手"にワイヤーをブチュッと刺して、2人でヘビアマゾンを取り囲んで動きを封じるところ。やっていて、ビックリしましたからね。あのシーンが映像でどんな風に仕上がっているか、映画館で確認してみたいです。

――Season1、2でアクション監督をされていた田渕景也さんに代わり、仮面ライダーアマゾンオメガのスーツアクターを務められている藤井祐伍さんがアクション監督を兼任されたことについては、いかがでしょう。

宮原:藤井さんとは3年前からアクションでご一緒しているのですが、今回アクション監督という立場で接するのがすごく新鮮に感じました。

勝也:普段の藤井さんとは違う、別の一面を見た感じ。

宮原:わりといつもはおちゃらけている人だったんですけれど、練習のとき「藤井さーん」なんてイジっていたら「俺、いま大変なんだからイジんないで!」って。いつもとは違うマジメな藤井さんがそこにいた(笑)。

勝也:アクション演出をつけている藤井さん、チョーカッコよかったですよ。

宮原:藤井さんの言うことを聞いて、ついていくみんな(駆除班)の姿もいいなって思いました。田渕さんは凄すぎる方なので、みんながついていくのがある意味当たり前だと思っていますけれど、藤井さんは現場のムードメーカー的存在で、みんなと一緒になってふざけるのが好き、みたいな感覚があったから、そんな藤井さんが真剣な顔でアクション監督をやり、藤井さんの指示でみんなが動く、というのがとても新鮮でよかったと思います。

勝也:藤井さん、忙しくて時間がない中でも、俺たちが「ここをこうしたいんだけど……」みたいな相談を持ちかけると、ちゃんと足を止めてしっかりと向き合ってくれるんです。何、この人カッケエじゃん!って思うこと、けっこうありましたよ。

俊藤:今回の映画だと、アマゾンオメガのスーツアクターをやりながら、同時にアクション監督をやっているからね。ほんと大変そうだった。

宮原:そんな中で、とってもかっこいいアクションをつけてくれました。

俊藤:僕らの中では、オメガは藤井じゃなければダメだっていう思いがありましたね。

勝也:マジでそうです!

俊藤:画面を観ていても、これ(オメガ)、藤井が入って演じてるなっていうのがすごく伝わってきますから。

宮原:同じく、アマゾンアルファは岩上(弘数)さんじゃないとダメですしね。

俊藤:動きだけじゃなく、ただ立っている姿や後ろ姿でも、一瞬見ただけで誰が着ているかがわかりますね。特に、感情が乗るシーンなんかは、立っているだけでも全く雰囲気が違ってきます。変な話、寄りのカットでマスクだけが映っていても、スーツアクターの演技って表に出るんだな~って、本当に感心しました。

田邉:俺は『アマゾンズ』で初めて「特撮」作品に関わらせてもらったんですけれど、そういったスーツアクターさんたちの表現力が、本当に凄いと感じましたね。もちろん監督のディレクションの力もあるんでしょうけれど、じっとしているシーンでも、「こいつ悲しそうにしているな」って、こちら側に伝わってくる。観るほうの想像力もあるかもしれませんが、やっぱり表現する力、お芝居の巧さがなせるワザですよね。