そんなAmazon Echoは、4月も新しい機能を多数発表しました。いずれもまだ日本語への対応は果たしていませんが、使い勝手を大きく変えうる機能も少なくありません。重要なものをピックアップして紹介しましょう。
おそらくAmazon Echoの使い方にもっとも影響を与えるのが、連続した問いかけをその前の質問の続きとみなして回答する、コンテキストキャリーオーバー機能です。これまでは質問のたびにAlexaを起動させる必要がありましたが、この機能が実装されれば「Alexa、シアトルの天気はどうですか?」→「今週末はどうですか?」といった具合に、より自然な会話のように質問が行なえます。導入時期は「間もなく」とのことで、当初は米国とドイツを対象に導入される見込みです。
機械学習を利用したスキルの提案機能も、見逃せない新機能の一つです。これまではユーザが自らスキルを探して有効化しなくてはいけなかったのが、どのようなスキルを使えば実現できるかをAlexaがアドバイスしてくれるとなれば、Amazon Echoの使い勝手が激変することは確実です。ただしAmazonによると、当初は米国を対象に、今後数週間かけて導入していくとのことで、日本で利用可能になるのは、当面先のことになると考えられます。
メモリ機能も、目新しい機能のひとつです。これは例えば、家族などの誕生日を記憶しておき、質問されれば答えるという機能です。記憶させる方法やデータの保存場所といった詳細は明らかになっていませんが、実装されればより高度なパーソナライズ化が可能になり、Alexaが家族にとって身近なパートナーとなることでしょう。こちらは米国のユーザを対象に、まもなく提供が開始されるようです。
Alexaスキルを自作できる「Alexa Blueprints」も、これまでなかったユニークな機能です。これは20以上のテンプレートを利用し、Alexaで利用できる簡単なFAQコンテンツを自作できる機能です。作成にかかる時間はわずか数分、公開範囲はあくまでそのアカウントの利用者のみであることから、家族がAlexaをより活用するための機能という位置づけになります。すでに米国では利用可能になっており、ポータルサイト「Alexa Blueprints」も登場していますが、日本のユーザは残念ながら利用することができません。
このほか、すでに米国で利用可能になった機能には、家庭内のAmazon Echoに音声メッセージを一括配信するブロードキャスト機能があります。使い道の例としては、食事の準備ができたことを、台所やリビングから、書斎や子供部屋に置いてあるAmazon Echoに一斉配信するといった用途が考えられます。ただし日本では、親機能にあたる「Alexa Calling and Messaging」自体が提供されていないため、実装はまだしばらく先になるものと考えられます。