ビークルモードからロボットモード、あるいはその逆の変形にかかる時間は約50秒程度と、オープンカーのリトラクタブルルーフほどではないが、全体が動くことを考えるとかなり高速。ユニークなのは、ビークルモードでは2人が着座できるのだが、搭乗したままの状態で変形し、ロボットモードになっても人が乗ったままで操縦できる点だ。

  • 変形中。ちょっと見えづらいが、首の右側に人の手が見える。中に人がいて手を振っているところだ

ビークルモードではタイヤと電動モーターで、ロボットモードではタイヤまたは両足で歩くことができる。ビークルモードでの最高速度は理論値で60km/h、ロボットモードの最高速度は車輪走行時で30km/h、歩行時で100m/hとなっている。バッテリーは内蔵されており、外部電源なしに最大で3時間の動作が可能だ。ただし現時点では自動車として認可された車両ではないため、基本的に公道を走ることはない。また、歩くと言っても膝を曲げて人間のように歩くのではなく、体全体を傾けてから片方の足を少し上げて前に出す、という玩具のような歩き方になる。

なお、試作機の設計と開発はBRAVE ROBOTICSが、制御ソフトウェアをアスラテックが、それぞれ担当している。また三精テクノロジーズはロボットの変形テクノロジーを活用し、アミューズメントパーク向けの変形ロボット型遊戯機械を開発していくという。