「オイスターバーガー」では亜鉛とレモンの関係に着目
こうした栄養学を取り入れた商品開発は、今年2月に発売された「オイスターバーガー」からすでに始まっている。
「オイスターバーガー」では、牡蠣に含まれる「亜鉛」に注目。レモンと一緒に摂取すると吸収率が高められることから「塩レモンソース」を使ったり、フレッシュレモネードと一緒に食べたりなどの食べ合わせの提案も行っている。
さらに挟むバンズを、2015年10月より導入された「低糖質バンズ」に変えれば、糖質を同社比約50パーセント、カロリーを約40パーセント減らし、レタス約3個分の食物繊維が摂取できる。プラス50円(税抜)で全バーガー・サンドのバンズが変更可能だ。
栄養学からハンバーガーを再評価
こうした試みを「ジャンクフード」とも呼ばれる不健康の象徴「ハンバーガー」のチェーン店が率先して行っているところがなかなか斬新だ。「ジャンク」と「ヘルシー」という対局なイメージの同居。その矛盾を埋めて橋を渡す役が、栄養学の確かな知識である。
ハンバーガーはそもそも「栄養価の高い食べ物」なのだ。相応のカロリーは確かにあるが、トッピング次第でさまざまな栄養素を取り込むことができる。「アツアツの焼いた肉と生の野菜をパンの間に一緒に挟む」という、ハンバーガーならではの特殊な構造のなせる業で、その可能性にあらためてスポットを当てた試みとして、今度のフレッシュネスの取り組みを評価したい。
ただ「おいしい」だけでなく、「ヘルシー」が加わったハンバーガーショップの新潮流。ことに女性はますます目が離せないだろう。