速報でお伝えしたとおり、Huaweiは最新フラッグシップスマートフォン「Huawei P20」シリーズをフランス・パリで発表しました。発表会の様子を詳しくレポートします。
P20シリーズの発表会では、時間の多くがカメラ機能の説明に費やされました。もともとPシリーズでは、2016年に登場した「P9」より、Leicaブランドのカメラを搭載するなど、カメラ機能に力を入れてきました。
そして、今回のP20シリーズ。最新の撮像素子やレンズの採用、P20 Proでのトリプルレンズカメラの採用、そしてAI機能の活用によって「スマートフォン最強のカメラ機能に進化した」と、HuaweiコンシューマービジネスグループCEOのリチャード・ユー氏は述べました。
Huaweiのスマートフォンが目指すカメラ機能は、AIを駆使しながら、誰でも簡単に使えて、プロ向けのカメラと同等レベルの高いクオリティを実現することと定義。そのレベルに達したのが、P20シリーズに搭載されるカメラだとして、P20シリーズのカメラ機能を詳しく紹介しました。
標準モデルのP20では、従来モデルと同様にデュアルレンズカメラを背面に搭載します。撮像素子と画素数の仕様も、1,200万画素のRGBセンサーと2,000万画素モノクロセンサーと、従来同様となっています。しかし、撮像素子が1/2.3インチに大型化されたことで、ピクセルあたりのサイズが幅1.55μmと大きくなり、より多くの光を取り込めるようになりました。
レンズもF1.8(RGBセンサー)とF1.6(モノクロセンサー)とP10 Plusよりもさらに明るくなっています。これによって、暗所での撮影性能が飛躍的に向上していると説明。実際に、iPhone Xなどの競合製品と撮影作品を比較しながら、暗所でも鮮やかな写真が撮れることがアピールされました。
加えて、インカメラには2,400万画素の高画質カメラを採用しています。逆光にも強く、顔面を3Dでとらえて補正を加えるなど、セルフィー撮影も強化されました。こちらも、P20の大きな特徴となります。P20 Proのインカメラも同じ仕様です。
上位モデルのP20 Proでは、3つのセンサーとレンズを備える、トリプルレンズカメラが採用されます。本体上部から、800万画素のRGBセンサー+F2.4の3倍望遠レンズ、4,000万画素RGBセンサー+F1.8の標準レンズ、2,000万画素モノクロセンサー+F1.6の標準レンズという構成です。
4,000万画素の撮像素子は1/1.7インチと、スマートフォンとしては破格の大型センサーを採用。さらに、今後のアップデートでの対応とはなりますが、ISO感度は最高102,400まで対応します。これによって、こちらも暗所の撮影能力が飛躍的に高められました。1ルクスという非常に暗い場所でも被写体がクッキリ撮影できることや、暗所でのポートレートモードによって人物が鮮やかに撮影できることなどが紹介されました。
このほかP20 Proでは、標準レンズと3倍望遠レンズとを組み合わせるとともに、クロップなどの手法を利用することで、5倍まで画質劣化の少ないズームが可能なこと、10倍デジタルズーム時でも、競合製品より鮮明な写真が撮影できること、インテリジェント動体検知とゼロシャッターラグ機能によってシャッターチャンスを逃さず撮影できることなども紹介されました。