Apple Pencilについて振り返ってきたが、今年、Apple Pencilがアクセサリとしてより魅力的な存在となるためには、低価格のiPadでのサポートと、大画面化するiPhoneでのサポートがポイントになってくる。そうしたニーズの広がりを作り出す過程で、より持ち運びやすくするアイディアが盛り込まれることに期待している。
Apple Watchは、iPhone専用のスマートウォッチながら、売上高は高級腕時計ブランド、ロレックスを上回り、当然ほかのスマートウォッチ製品と比較しても、本数、売上高ともにトップの座を確保している。Appleのアクセサリ製品のゴールとして、Apple Pencilも同様の地位を狙っていくことは、Appleのその他の製品カテゴリの盛り上がりから想像に難くない。
ここで、iPhoneにApple Pencilがもたらされることになる場合、これまでスタイラスを否定し続けてきたiPhoneのペン対応を、Appleがどう説明するのかに興味が向く。いずれにしても、3月27日のイベントで何らかの変化があるのかに、まずは注目したい。
松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura