――今回の映画では、リクと仲間たちが宇宙人の荒くれ者を相手に大立ち回りを演じられるとのことですが、アクション大好きの坂本監督ならではの、派手なシーンになっていると期待しています。

濱田:あまりテレビシリーズではリク自身のアクションがなかったですから、映画では思いっきりやっていますね。

坂本:主にリクはやられるアクションが多いんですけれど、龍臣くんはうまくこなしていましたね。

濱田:坂本監督は1日に100カットとか回されるんですよ。始まる前はこんなにも撮り切れるのか?って驚くんですけれど、あれよあれよという間にパーッと終わってしまいます。すごいと思いました。

坂本:いやあ、ジーッとしててもドーにもなりませんから(笑)。

濱田:普通のお芝居からアクションシーンに移った瞬間の、坂本監督の"目力"の変わり方はすごいんですよ。ご自身がアクションをされているからこその、熱の入り方が違います。ずっと100パーセントで来ているところに、アクションになると300パーセントくらいになる(笑)。

坂本:自分では意識してないんだけどねぇ(笑)。

濱田:僕たちは見ていてわかりますよ。そんな感じですから、アクションシーンでの苦労なんてないんです。みんなハードな撮影でも楽しくこなしていました。

坂本:基本的には、現場は楽しいほうがいいと思ってやっていますからね。

濱田:坂本監督はアクションになると、いつも以上に真剣さが増すんですよね。「もっとこうできるはず」と言って何度もリテイクをするのも、僕たち俳優を信じてくれるからこそですよね。信頼関係があるからこそ、「ここはこうしてほしい」と、なにも包み隠さず要求される。だからうれしいんです。

――ライハの剣技をはじめとする女性陣の華麗なアクションシーンについては、特に演出に力が入っているんじゃないですか。

坂本:ああっ、バレましたか!(笑)

濱田:もう最初からバレバレですよ(笑)。

――テレビシリーズの最終章と並行して、映画では沖縄でのロケーションが行われていましたね。沖縄ロケの思い出があったら教えてください。

坂本:真夏の沖縄ロケでしたから、猛暑の極みでしたね。龍臣くんがすごく汗をかいていたのが印象的でした。

濱田:そうなんです。ふだん、僕は顔に汗をかかないタイプだったんですけれど、もう暑くて暑くて、滝のように汗を流していました。東京とは気温も湿度も違い過ぎました。

坂本:一日中海辺での撮影という日もあったしね。日陰がテントしかなくて、炎天下の中の撮影だったので、みんな大変だったと思います。

濱田:汗で髪型もどんどんくずれてくるし、大変でした。暑さとの戦いがありましたね。

――撮影が終わった後や、お休みのときなどは、みなさんとお食事とかに行ったりしましたか?

濱田:レイトさん(小澤雄太)、ジャグラーさん(青柳尊哉)に、ご飯を食べに連れて行ってもらったことがありました。僕はご飯だけで帰ったんですが、大人の2人はその後、お酒を飲みに行ってたそうですが(笑)。

坂本:僕も沖縄で食べた料理にハマって、東京に帰ってきてもしばらく都内の沖縄料理屋さんをめぐりましたよ。あとは、島とうがらしを買ってきて何にでもかけたり(笑)。

――ゲストヒロインの本仮屋ユイカさんとご一緒するシーンが多かったと思いますが、濱田さんから見た本仮屋さんの印象はいかがですか?

濱田:不思議な方でしたね~。そこにいらっしゃるだけで場が和むというか。みんな和気あいあいとしている『ジード』メンバーの中に、ゲストとして来られたわけなんですけど、すごく気さくに話してくださって、まるで昔からみんなといたかのようなファミリー感覚で接してもらいました。

坂本:リクが大好きなヒーロー『爆裂戦記ドンシャイン』(劇中の人気テレビ番組)の決めポーズをやってもらったりもしました。ポーズをとった後、ちょっと恥ずかしがるところが可愛い感じでしたね。

濱田:この世界では、ドンシャインって日本全国の誰でも知っているヒーローなんですね。

坂本:もう、初代『ウルトラマン』(1966年)や『ウルトラセブン』(1967年)くらい知られている国民的ヒーローだと思っていますよ。ヒーロー番組の立ち位置的には『トリプルファイター』みたいなところもありますけれど!