けれども、2018年最も注目すべきなのは自動車よりもドローンかもしれません。それもDJIやパロットが開発している空を飛ぶドローンではなく、地上を自在に走る自走式ドローンが今年のCESでは出展数も多く、注目も集めていました。
自走式ドローンは、自動運転のために開発された最先端技術を取り入れて高性能化しており、ラストワンマイルが課題になっている宅配業界をはじめ、工場や倉庫内の荷物搬送、自動でついてきてくれる買物カートなどなど、用途にあわせていろいろなデザインや機能を持ったタイプが開発されています。用途も幅広く、テニスボールを自動で拾い集めてくれるマシンまで登場しています。
空を飛ぶドローンよりも法的なハードルが低く、自動運転自動車よりコストが低いことから、先行して普及が進むと期待されています。その影響なのかCESでは、スタートアップ以外にもホンダやパナソニック、LGらが、ロボットに近い性能を持った高性能な自走式ドローンを展示していました。
タクシーが空を飛ぶ時代。エアバスやNASAらが参入
2年前(2016年)のCESに登場した時はフェイク扱いされていた、人を乗せて空を飛ぶドローンことドローン・タクシーも、実用化が着実に進んでいます。昨年からドバイで複数のドローン・タクシーが試験運用されていて、慢性的な渋滞に悩まされているニューヨーク市では、ドローンを交通手段の一つとして認める法案を通す動きもあります。
CESでは実証実験に使われている実機が複数展示されていたほか、ヘリコプター会社のBellは「AIR TAXI」と名付けて本格的に事業へ取り組むことをアピール。プロトタイプ機の展示とVRのデモが体験できる大きなブースは連日大勢の来場者でにぎわっていました。
エアバスやUber、NASAらもドローン・タクシーのビジネスに本格参入することを発表しているので、来年のCESではドローンタクシーの試乗会が体験できるようになっているかもしれません。