Windows 10を起動して画面下に目をやると、標準で「Netflix」と「Dropbox」のアイコンが設けられています。Netflixは1カ月の無料体験付き。Spectre 13が備える、フルHDブライトビューのIPSディスプレイとBANG & OLUFSENの高音質を堪能せよという計らいでしょうか。一方のDropboxは、新規ユーザーが登録すると、30GBまで無料で利用できます。

  • 日本HP、HP Spectre 13

    Netflixがすぐに見られるよう、最初からタスクバーにNetflixアイコンがピン留めされています

もう一つ見逃せないのが、ディスプレイのタッチ対応です。従来モデルでは本体の厚さやコストを抑えるため、タッチ対応が見送られていました。スマートフォンでタッチ操作に慣れたこともあり、例えばWebブラウザのスクロールなどは、タッチに慣れてしまうとマウスやキーボード操作に戻りづらいので、新型Spectre 13のタッチ対応は高く評価したいところです。

バッテリー駆動時間も、従来の約10時間から、約11時間15分へと延びていて好印象。インタフェースは従来同様で、電源ポートも兼ねるUSB Type C(合計3ポート)と、ヘッドホンとマイクのコンボジャックのみ。USB Type-Cは、3ポートのうち2ポートがThunderbolt 3兼用となっています。

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    電源はUSB Type Cポートを利用

3つのUSB Type-C端子のどこにACアダプタを接続しても充電できるのは、地味ですが便利な仕様です。ちなみに従来モデルでは、USB端子に挟まれるように「Spectre」の刻印が入っていましたが、新モデルではこの刻印はヘッドホンマイクジャックの横に移動しています。

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    上が新モデル、下が従来モデル。Spectreの刻印位置が変更されています

ちょっと残念に感じたのは、ACアダプタ。本体色と同じセラミックホワイトはよいのですが、持ち歩いて使いやすいとはいえません。重量は378gで、本体とあわせると1,488gになります。重くはないですが、もう少しACアダプタを軽量化してくれると嬉しいところ。ケーブルは太くて硬く、収納性という点では正直かさばります。正方形の形状は、見た目をかわいいと感じられるかどうかで意見が分かれそう。コンセントまでの距離が短い場合は、ACアダプタのプラグ部分を付属のウォールマウントタイプに変更できます。

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    ACアダプタの重量は378g

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    ACアダプタのプラグ部分は、ウォールマウントタイプに変更可能

もう一つ評価が分かれそうなのは、キー配列です。新モデルでは「Enter」キーの右側に縦の一列が追加され、「PgUp」「PgDn」「Home」「End」などのキーが独立配置されました。狭い横幅の中により多くのキーを配置したのは大きな変化で、前向きに評価したいポイントです。これらのキーを多用するユーザーからすると、「fn」キーを組み合わせなくて済むのは歓迎したい部分でしょう。

しかし、筆者はこれらのキーをあまり使わないため、指の慣れたキー配列ではなくなるデメリットのほうを感じます。特に「backspace」キーの上が「delete」から「prt sc」キーになったのは扱いづらさを覚えました。

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    新モデルのキーボード。一番右に縦一列が増えています。また、タッチパッドも横幅が広がっています

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    従来モデルのキーボード。「PgUp」「PgDn」「Home」「End」は「fn」キーと矢印キーを組み合わせて操作します

「F1」から「F12」までのファンクションキーに、画面の明るさ調整や音量調整などの独自機能が割り当てられているのも従来モデルと同じ(ファンクション機能はfnキーとの組み合わせ)。ファンクションキーを文字変換などで利用しているユーザーは、BIOSで設定変更(ファンクションキー優先)したほうが使いやすいでしょう。

それから、キーボード下のタッチパッドの幅が従来の95mmから110mmに拡大しています。タッチパッドの操作性は向上していますが、右手が不用意に触れて誤操作の原因になってしまうケースも。ただこれは、慣れで補えるポイントでしょう。