スマートスピーカー元年とも言われた2017年を終え、2018年も早々に市場の広がりを予感させる関連ニュースが流れてきています。それでは、2018年1月のスマートスピーカー関連ニュースを振り返ってみましょう。
キャラクター人気かそれとも……Alexa人気スキルの裏側
1月18日、Amazonが2017年12月のAlexaスキル人気ランキングを発表しました。内訳を見ていくと、1位こそ「radiko.jp」ですが、2位に「ピカチュウトーク」、3位に「豆しば」、9位に初音ミクと会話できる「Hey MIKU!」と、ベスト10にキャラクター系のスキルが3つも入っているのが特徴です。
Amazonもこの事実に興味を持ったようで、プレスリリースには「日本人は、やっぱりキャラクター好き!?」という小見出しを付けていたほどですが、朝は交通情報や天気、夜はレシピやレストランの検索が上位に来る海外に比べると、まだ国内ではおしゃべりを楽しむ域から出ていない、という見方もできます。日本国内でスマートスピーカーが生活に根ざしたものになるまでは、まだまだかなりの時間がかかるのかもしれません。
Cortanaの立場は? 各社のWindows 10 PCがAlexaを搭載
業界全体を俯瞰した時、1月の大きなトピックと言えるのが、複数のWindows 10搭載PCが、Amazon Alexaの採用を決めたというニュースです。これは年始のCES2018で発表されたもので、年内には「Alexa for PC」を搭載したWindows 10 PCが、各PCメーカーから登場する見込みとなっています。
おそらくこの手のニュースを追っている人であれば「あれ? MicrosoftのCortanaはどうなったの?」と疑問を持つことでしょう。Microsoftは独自の音声アシスタント「Cortana」をすでにWindows 10に搭載しており、過去にはAlexaとの相互乗り入れが発表されていますが、今回のニュースはCortanaからAlexaを呼び出すのではなく、Alexaを搭載して直接使えるようにしてしまおうという話です。これまで電話かメールでの問い合わせだったのが、サポートスタッフが客先に常駐するようになったイメージでしょうか。
これはMicrosoftを挟まずにAmazonとPCメーカーとの間で交渉が行われたと見られており、まだまだ実装まではひと波乱ある可能性もありますが、「Alexaを毎回Cortanaから呼び出す」というのはユーザからすると面倒という見方が多かっただけに、利便性だけを考えると歓迎すべき動きです。もしかすると年末には、ほとんどのWindows 10 PCが、Alexaに対応するようになっているかもしれません。