アップルは米国時間2月1日に、2018年第1四半期決算(2017年10-12月)を発表した。売上高は883億ドルで前年同期比13%増、1株あたりの利益は3.83ドルと、いずれもアナリストの予想を上回る結果を報告した。
アップルのビジネスの中心は引き続きiPhoneであり、今回の決算では初めて、iPhoneの売上比率が7割になった。ティム・クックCEOは、史上最高の四半期決算とした上で、「新型ラインアップから得られた過去最高の売上高を含む、幅広い分野で成長が見られた」点を強調した。
iPhone Xは実際に売れていた
999ドル(日本では11万円以上)からというこれまでよりも300ドル以上高い価格で設定されたiPhone Xは、その価格から販売減速をもたらすのではないか、との予測が出ていた。
モルガン・スタンレー証券のアナリスト、ケイティ・ヒーバディ氏は、iPhone Xの販売期間が他のデバイスよりも短いため、今回の決算では大きな影響が出ないだろう、との見方を出していた。つまりiPhone Xは、アップルにとってiPhone販売の減速要因であるとの見方を示していたのだ。
しかしながら、2018年第1四半期、アップルはiPhoneの販売台数7731万6000台を報告した。この数字は前年同期比1%減。今回の決算に含まれるのは13週間であり、前四半期が14週であったことを考えると、販売台数の勢いは微増、と見ることができる。
アップルのティム・クックCEOは、iPhone X発売の11月3日以降、毎週の販売において、iPhone Xがラインアップの中で常にトップだったことを報告し、iPhone Xの販売が好調だったことをアピールした。
その結果は売上高に現れている。2018年第1四半期のiPhoneの売上高は615億7600万ドルで、前年同期比13%増となった。当然、販売価格が高いiPhone Xが多く含まれることで、800ドルをうかがう平均価格まで押し上げられ、同じ販売台数でより多くの売上高を確保できた。