「VIEWRANGER」は、登山・トレッキング向けに開発されたアプリ。リアルタイムで現在地、移動距離、スピード、高低差などが確認できます。最大のメリットは、インターネットにつながず、またスマホと連携せずに、手元のWSD-F20で高精細な「登山用地図」や「登山ガイド」を確認できること。山奥ともなればスマホが圏外になるケースも増えるわけですが、そうした環境下でも心強いですね。
ユニークなのが、地図上にポイントとなる点をプロットしていき、オリジナルのルートを作れる機能。他人の作成したルートを共有することも可能です。登山中は、このルートを逸れるとバイブレーションが作動する仕様で、遭難を回避できるでしょう。なお、山登りの軌跡はスマートフォンを経由してクラウドにアップロード可能。こうしたログを知人と共有することで、登山の楽しみも広がりそうです。
マーケティング・ディレクターのKris Wagner氏に詳細を聞きました。VIEWRANGERアプリでは現在、世界23カ国のマップを利用可能で、トータルで15万通りの登山ルートを登録済み。2018年の夏には、日本語化も完了するとのこと。Kris氏は「日本国内のほとんどの山をカバーできるのではないか」と意気込みます。
コアユーザー層について聞くと「登山ガイド(レスキュー隊を含む)、ピークバガー(荷物を運ぶなどして登山をサポートする人)が半分くらい、あとの半分はアマチュアの登山愛好家」とKris氏。主な使い方としては、登山ガイドやピークバガーはマップ機能を重視しており、アマチュアの登山家は歩いた距離やログを残す機能を評価しているそうです。
実はKris氏も、年に20回は山に登るという登山愛好家。冬のコロラドで3,000m級の雪山を登ったときに悪天候で道に迷い、アプリに助けられた経験があると苦笑いしていました。