「PRIDE POTATO」はなぜ1年でリニューアルなのか

2つ目の施策は「PRIDE POTATO」のリニューアルだ。発売後半年で初年度目標の20億円を達成した大ヒット商品だ。食感、旨み食べごたえの向上を図り、「濃厚のり塩」「本格うす塩味」「インペリアルコンソメ」の3商品を2月5日より発売する。

ここでひとつの疑問が浮かぶ。大ヒットにもかかわらず、なぜ1年でリニューアルするのかだ。実は「PRIDE POTATO」には成功した部分と、改善すべき部分があるからだ。

まず、成功した部分について述べよう。それは新たな市場を生み出した点だ。PRIDE POTATEの購入者は既存商品よりも所得が高く、年齢別購買にも従来とは異なる傾向を示した。 アルコール飲料との購入傾向はもっとわかりやすい。ベーシックなポテトチップスは「ライトなお酒でパーッと楽しい時間を過ごす」なのに対して、PRIDE POTATOでは「プレミアムビールなどで貴重な時間をゆっくり過ごす」という価値を提供しているのだ。

従来のポテチにはなかった喫食シーンを生み出し、新たな商品カテゴリーの創出は非常に意義深いものとなる。

改善すべき部分は、味の定着だ。初代PRIDE POTATOには「秘伝濃厚のり塩」ほか「松茸香る極みだし塩」「魅惑の炙り和牛」の3種あった。いずれも出だしは好調。しかし、後者2つについては「定着にはいたっていない」(マーケティング本部 マーケティング部部長 柴田大祐氏)という。市場ニーズはちゃんとあるという認識をしつつも、味についてはまだ手探りというのが本音のようで、そこが今回のリニューアルにつながったようだ。