質疑応答には、ドコモの前田氏とローソンの野辺氏が対応しました。

決済手段の多様化で消費者は混乱するのでは、との質問に前田氏は「お客様の使い方、ライフスタイル、何が便利と考えておられるかを考慮して、ひとりひとりのニーズに合わせた形で提供していきたい。混乱のないよう、お客様とのコミュニケーションをはかっていきながら進める。支払いの多様性をうまく吸収できるようなラインナップを揃えていきたい」と説明。

  • 質疑応答で、記者団の質問に回答するNTTドコモの前田氏。「非現金決済の分野には、まだまだ伸びしろがある」と言葉に力を込めました

LINE Pay、楽天ペイが先行しているが、との質問には「携帯電話の契約者であれば、クレジットカードの登録なしにすぐに使えるのがd払いのメリット。ドコモには、長らくクレジットカード以外の非現金決済、つまりキャリア決済と呼ばれる合算払いで市場を大きくしてきた自負がある。その結果として月間1,500万人の顧客があり(2017年3月時点)、年間の取扱高は4,000億円に達した(2016年度の実績)。このベースがあるので、スピーディーにサービスを立ち上げていくことができる」と回答。

また今後の展開について、その規模感を聞かれると「FeliCaのリーダライタを導入するより安価に楽に導入できる。したがって、中小規模の店舗に導入いただけるのではないか。同時に大手の企業様にも導入していただき、エンドユーザーのベースを広げていきたい。個人間送金なども、検討はしている状況。フィンテック、キャッシュレス化の推進のなかで進めていく」と前田氏。

店舗数については、やはりiDと比較しながら「FeliCaのリーダライタを設置するには、一定のコストがかかる。簡単な仕組みで広く普及していくことが狙えるのなら、今回のd払いのサービスの方が拡大していく可能性はある」との考えを示していました。