ソフトバンクは1月15日、記者発表会を開催し、同社の学生向け割引サービス「学割先生」を1月17日から開始すると発表した。これまでの学割が学生だけを対象としてきたのに対し、学校の教師も対象にしている点が新しいが、一体どのような戦略を立てているのだろうか。
大容量ユーザーに特化した「学割先生」
今回発表された「学割先生」は、パケット容量が50GBの「ウルトラギガモンスター」をベースに、最大で月額3980円〜という価格を実現した、大容量ユーザーよりのプランだ。また、最新のiPhone 8/8 PlusやiPhone Xなどが最大で90%オフになる「半額サポート for iPhone」も適用されるため、最初からiPhoneの最新機種でスマホデビューが可能になる。
対象となるユーザーは25歳未満、または学校の教員(厳密には「公立学校共済組合組合員証」「文部科学省共済組合組合員証」または「私立学校教職員共済加入者証」を提示できる人)で、通話定額(ライト含む)とデータ定額50GBに加入することが条件となる。
これまでの学割が1〜20GBまでの各プランを利用できたのに対し、「学割先生」では「ウルトラギガモンスター」しか選べないことと、若年層については従来通りだが、新たに教員を対象としたのが新しい点だ。
この点について、ソフトバンクの榛葉 淳代表取締役副社長兼COOは、中高生などを中心に学生・生徒にスマートフォンが普及しており、学校の先生たちにも生徒たちとの情報共有などをしやすくするため、同じ環境を安価に提供したいという狙いがあるとした。
文部科学省の「文部科学統計要覧(平成29年版)」の「学校教育総括」によると、全国の教員数は約192万人で、専属の教員である本務者だけでも約139万人に上る。特定の職種に対する割引はあまり意味がないのではと思っていたが、ここにさらに家族などが加わる可能性を考えても、なかなかインパクトのある数字だ。
また、春商戦は学生の契約が増加する時期であり、ソフトバンクでは1〜5月に学生の新規契約の76%が集中しているという。MMO総研の調査では学生ユーザーのスマートフォン利用時間の平均が1日あたり5.3時間に達するという結果を紹介し、学生と大容量プランの相性がいいことを強調した。